鉄筋コンクリート造と同等の遮音性能を実現木造高遮音二重床システム
概要
鉄筋コンクリート造と同等の遮音性能を実現する「木造高遮音二重床システム(特許出願中)」を開発し、(一財)建材試験センターにて性能試験を実施し、重量床衝撃音性能LH-45(※1)、軽量床衝撃音性能LL-35(※2)という高い遮音性能を確認しました。
- ※1LH-45とは
聞えるが、意識することはあまりない(日本建築学会 建築物の遮音性能基準と設計指針 1997参照) - ※2LL-35とは
通常ではまず聞こえない(日本建築学会 建築物の遮音性能基準と設計指針 1997参照)
木造高遮音二重床システム イメージ図
木造高遮音二重床システム 構造床部分
採用メリット
遮音性能の向上以外のメリット
- 木材を使用することで、建築物全体を軽量化。
- 木材は鉄筋コンクリートに比べ加工しやすく工期短縮に寄与。
- 構成部材が全て市販されており、高い汎用性。
開発の目的・背景
当社は、「2050年カーボンニュートラル」に向けた取り組みとして、マンションの木造化(※3)を進めております。一般的に木造建築物は鉄筋コンクリート造に比べ遮音性能が劣るため、マンションの木造化を進めるにあたり、遮音性能を上げる必要がありました。
- ※3マンションの木造化とは
建築物の構造耐力上主要な部分に木材を用いること
詳細情報
「木造高遮音二重床システム」の遮音測定
遮音測定の様子
本システムは、音の振動による伝播を減らすように「構造床」と「二重床」の重量バランスを最適化し、「吊天井」と「構造床」を分離して設置することで遮音性能を高めています。床構造単体での測定法はJISに定められていないため、(一財)建材試験センターの上下階型残響室の開口に木造高遮音二重床システムを設置し、床衝撃音レベルを測定しました。