マンション共用部給水管工事の品質の安定化、労務の省力化を実現電気融着(※1)が不要な「ポリエチレン管用継手」

概要

マンションの共用部給水管工事における配管の接合に電気融着を必要としない「ポリエチレン管用継手」を株式会社クボタケミックスと共同開発しました。

  1. ※1電気融着とは
    電気による熱で継手と管部分のポリエチレン樹脂を溶かして一体化する

開発の目的・背景

当社では1995年よりマンションの共用給水管に赤水対策と長寿命化を目的として、ステンレス鋼管を標準で採用してきました。一方、2013年に厚生労働省「新水道事業ビジョン」が公表されて以降、大手デベロッパーが手掛ける分譲マンションを中心に共用給水管に耐震性のあるポリエチレン管が多く採用されるようになりました。当社が設計・施工するマンションにおいても、共用給水管にポリエチレン管を一部採用し、プレハブ加工・ユニット化を図ることで、工事の労務省力化に取り組んできました。
ポリエチレン管は、これまで電気融着により接合を行っていましたが、今回開発した「ポリエチレン管用継手」は、電気融着を必要としない継手のため、共用給水管工事の品質の安定化と更なる労務省力化が可能となります。

詳細情報

新開発「ポリエチレン管用継手」の特徴

1.品質の安定化
工場でプレハブ加工・ユニット化して施工現場での接続箇所を減らし、電気融着しない「ポリエチレン管用継手」を採用することで施工品質の安定化を図ることができます。
2.労務省力化・工期短縮
電気融着しない「ポリエチレン管用継手」を採用することで、電気融着による接合と比較して接合時間を70%以上短縮することが可能となりました。
3.耐震性
地震で生じる層間変位、想定されるたわみ角に対して十分に安全であることを確認しています。

新開発「ポリエチレン管用継手」の構造

1.Eロック接合
ポリエチレン管プレハブユニット端部の「ゴム輪受口と挿し口の接合」を抜け出し防止リングで固定し、「Eロックカバーのスライド」のツータッチで接合。主にピット内配管や給水立て管の接合部で使用します。
2.ハウジング接合
ステンレス製の溝をポリエチレン管プレハブユニット端部に組み込んだサップス工法で実績のある接合。主に大口径のピット内配管等で使用します。