パラペットのアルミ製笠木F笠木
概要
エービーシー商会と共同で、屋上防水層への雨水浸入を防ぐ屋上用アルミ製笠木(商品名:『F笠木』)を開発・商品化しました。
パラペット※1の雨仕舞い※2部分に『F笠木』を使用することにより、品質の均一化を図れるとともに施工性も大きく向上します。また、パラペットの上部は従来のウレタン塗膜防水からアスファルト防水に変わり、防水の信頼性も向上します。さらに避雷導体※3としての機能を付加しているうえ、コストはこれまでと同程度に抑えています。
- ※1建物の屋上の外周部に低く立ち上がった壁形状のコンクリート。
屋上の防水層をこの壁に沿って立ち上げて雨水浸入を防止する。 - ※2雨水が建物の内部へ浸入するのを防ぐこと、あるいはその工法。
- ※3避雷針から地面に電気を流すための導線の役割をするもの。
採用メリット
工事時のメリット
- 施工性の向上、施工品質の均一化
- パラペットの形状がシンプルな形状になるため、型枠の組み立て・解体作業が容易になります。また、雨仕舞い部分が作業所施工の鉄筋コンクリート造から工場アルミ製品になるため、施工品質の均一化が図れます。
- 機能付加
- 避雷導体としての機能も有しています。
- 防水の信頼性向上
- パラペット天端が、従来のウレタン塗膜防水からアスファルト防水に変わるため、防水の信頼性があがります。
- 環境負荷の低減
- 複雑な庇形状をつくるためには多くの型枠材が必要でしたが、シンプルな形状になり使用する型枠も削減できます。
- 法的制限への対応
- パラペットの高さを従来より低く抑えることができ、日影や斜線制限に対して有利となるためプランニングがしやすくなります。
採用実績
2007年より当社マンションに基本仕様として提案しています。
開発の目的・背景
従来のパラペットは鉄筋コンクリートでつくられており、形状も雨仕舞い部分は複雑な庇形状をしていました。そのため、施工する際に多くの型枠材を組立てる手間に加え、型枠材を解体する際もコンクリートにクラックや欠けを発生させないよう慎重に解体する必要がありました。