高層建物の火災時安全性を確保するために高強度コンクリート爆裂防止工法
概要
FPC工法は、火災時の急激な温度上昇によって高強度コンクリートの表層部が剥離・剥落する爆裂現象をコンクリート中にポリプロピレン樹脂粉末を混入して抑制する工法です。(技術評価取得済)
載荷加熱試験後状況
ベースコンクリート試験体
FPC試験体
採用メリット
- 鉄筋コンクリート部材の火災時における爆裂を抑制
- 耐火時間が3時間以上を確保
- コンクリート表面をモルタルや鋼板等で覆う耐火被覆工法と比較して低廉
開発の目的・背景
高強度コンクリートを用いたRC造部材が火災加熱を受けると、部材表層部分のコンクリートが爆裂して剥落する可能性が高くなります。
爆裂抑制あるいは防止のために一般にはRC造部材にモルタルや鋼板巻きなどの耐火被覆を施す工法がありますが、部材断面の増加といったデメリットもありました。
そこで、融点が比較的低いポリプロピレン樹脂粉末を高強度コンクリートに少量混入することによって、RC造部材の耐火性能を向上させることを目的に火災時の爆裂を抑制する技術を開発しました。
詳細情報
建築技術性能証明取得
同業他社7社と共同で日本建築総合試験所にて柱試験体の載荷加熱試験を実施しました。この結果、高強度コンクリートにポリプロピレン樹脂粉末を1~3kg/m3混入することで、3時間の耐火性能を確保できることが証明され、建築技術性能証明および特許を取得しています。