地震による揺れや建物被害を抑えることができる制震システム低降伏点鋼製制震ダンパー
概要
制震ダンパーの構成
『低降伏点鋼製制震ダンパー』は地震エネルギーを吸収する材料として鋼材を用いており、各種ある制震ダンパーの中でも、比較的ローコストでメンテナンス性の高い工法です。
- ※低降伏点鋼とは
普通鋼材よりも強度が低く、変形能力の高い鋼材
採用メリット
低降伏点鋼製制震ダンパーの特徴
- 優れた地震エネルギー吸収性能により、建物の損傷を低減
- メンテナンスが容易
- 比較的ローコストで実現可能
採用実績
- グランドメゾン池下ザ・タワー(名古屋市、RC42階建、2013年12月竣工)
- 王子飛鳥山ザ・ファーストタワー&レジデンス(東京都北区、RC29階建、2016年1月竣工)
- ブランズタワー・ウェリス心斎橋NORTH(大阪市、RC36階建、2016年2月竣工) ほか
グランドメゾン池下ザ・タワー
ブランズタワー・ウェリス心斎橋NORTH
開発の目的・背景
近年では、超高層集合住宅において、地震エネルギー吸収性能に優れ、建物の損傷を低減することができる制震ダンパーを計画する事例が少なくありません。また、長時間長周期地震動に対しても制震ダンパーは効果的です。
詳細情報
当研究所における取り組み
構造実験状況
当研究所では、低降伏点鋼製ダンパーを開発し、加力実験により優れた地震エネルギー吸収性能を有することを検証しました。
関連論文
- 1.平田他:低降伏点鋼を用いたせん断パネル型履歴ダンパーの構造性能に関する実験的研究、長谷工技報No.22、pp.1-pp.11、2006
- 2.平田他:低降伏点鋼を用いた制震間柱の構造性能に関する実験的研究、日本建築学会学術講演梗概集、pp.333-pp.334、2006.7
- 3.田附他:間柱型ダンパーの構造性能に及ぼす軸力の影響 (その1) 静的載荷実験、日本建築学会学術講演梗概集、pp.463-pp.464、2016.8
- 4.扇谷他:間柱型ダンパーの構造性能に及ぼす軸力の影響 (その2) FEM解析による検討、日本建築学会学術講演梗概集、pp.465-pp.466、2016.8