住んでいたい空間
コミュニティ
地域活性化や、地域住民の皆様も含めた豊かなコミュニティづくりを後押しし、地域全体の価値向上に貢献していきます。
明日香村プロジェクトの推進
奈良県の中央部に位置する明日香村は、律令国家体制が形成された地であり、飛鳥時代の歴史遺産が周囲の自然環境と一体となっていることから、「日本の心のふるさと」ともいわれています。当社では、2015年より明日香村の村内産野菜を長谷工グループが管理するマンションで販売するなどの支援活動を続けてきました。2017年9月には、明日香村及び(一財)明日香村地域振興公社と、古都飛鳥の歴史保全活動並びに明日香村の産業及び地域活性を図るためのプロジェクトに連携して取り組み、相互に協力することを目的とした「官民連携に関する包括協定」を締結し、多角的に活動を推進しています。「明日香村を堪能する」、「明日香村を経験する」、「明日香村に居住する」の三つのテーマ別にプロジェクトを推進、古都飛鳥の歴史保全活動並びに明日香村の産業及び、地域の活性化に寄与していきます。
「奈良県明日香村における歴史‧景観保全活動及び地域活性化への取り組み」が、企業メセナ協議会が主催する「メセナアワード2023」の優秀賞を受賞しました。
メセナアワード2023は、「This is MECENAT 2022」で認定された活動の中から、特に優れた活動を表彰するもので、本年度はメセナ大賞の他、優秀賞5件の計6賞が選ばれました。
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古民家再生・活用事業の推進
明日香村は飛鳥時代の宮殿跡や史跡が数多くあり、村全域が歴史的風土保存の対象となる一方で、人口減少や宿泊施設不足、空き家問題等を抱えています。長谷工コーポレーションでは「明日香村プロジェクト推進室」を発足し、課題解決に向けた事業を推進しています。
2020年12月には、明日香村の地域活性化事業と宿泊施設運営事業に取り組む新会社「長谷工ヴィレッジライフ」を設立し、古民家等を改修した宿泊事業を推進し、2022年3月には第一弾となる古民家ホテル「ブランシエラ ヴィラ明日香」を開業しております。今後も複数件の稼働を予定しており、明日香村の活性化に寄与するべく長谷工グループが培ってきたノウハウを活かした事業に取り組んでいます。
また、明日香村の「歴史的資源」、奈良女子大学の「知」、長谷工グループの「活力」を活かし、明日香村の地域課題に対応し、明日香村の活性化、歴史保全活動及び活力ある地域社会の形成と発展を目的に、2020年12月に産官学連携に関する包括協定を締結しました。三者で連携しながら、築約400年の茅葺古民家を活用するプロジェクトを進めています。
明日香村における企業版ふるさと納税の活用
長谷工コーポレーションでは、明日香村へ2018年から「企業版ふるさと納税制度」を活用した寄付活動を行っています。
2023年度は、明日香村が推進する「世界遺産登録推進プロジェクト」に関わる事業として①飛鳥ハーフマラソン事業、②閑散期誘客キャンペーン事業、③有害獣対策事業、④安全対策事業に活用されています。
「飛鳥ハーフマラソン」への協賛
長谷工グループは、飛鳥ハーフマラソンに特別協賛しています。
2024年3月10日には、「飛鳥ハーフマラソン2024」を開催し、2,685名のランナーにご参加いただきました。また、グループ社員327名がボランティア活動に参加しました。
現在、飛鳥は世界遺産登録に向け活動中であり、本大会のコースも、その世界遺産を構成する歴史資産を巡るコースとなっています。加えて、飛鳥の原風景が織りなす起伏あふれるタフなコースも魅力のひとつです。
今後も、記録ではなく記憶に残る大会を目指して、一人でも多くの方に明日香ファンになってもらえるよう協力を進めていきます。
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貸農園「長谷工明日香コミュニティファーム」
長谷工コーポレーションでは、明日香村の景観と農業を経験してもらう取り組みとして、遊休農地を活用した貸農園「長谷工明日香コミュニティファーム」を運営しています。
農業を経験したことのない子育てファミリーやシニアご夫婦の皆さんと、農業知識豊富な明⽇⾹村⺠のふれあいの場となり、交流⼈⼝・関係人口の増加に寄与しています。
収穫した野菜をこども食堂へ寄付
2023年7月と12月に、明日香村地域振興公社、長谷工コミュニティ、当社が協働して「長谷工明日香コミュニティファーム」で収穫した野菜を、奈良県内のこども食堂(延24ヶ所)へ寄付しました。野菜は、こども食堂での食事の使用や、ひとり親家庭や近隣の養護施設へもお配りいただくなど、地域のつながりを活かした活動となりました。今後も野菜の寄付を通じた社会貢献を継続していきます。
地方での事業展開の推進
当社は、住宅環境が大きく様変わりする中で、先進的な設計・施工・技術力を活かし、トータルプロデュース力で「住まいと暮らしの創造企業グループ」を目指しています。その中で、特に分譲マンション事業、収益不動産開発事業等の不動産事業においては、北海道地区、東北地区、北陸地区、東海地区、関西地区・中四国地区、九州地区、沖縄地区と、全国に事業エリアを拡充し、積極的な広域圏への展開を推進しています。
今後も、日本全国で安全・安心・快適な住まいを提供し続け、再開発事業や建替え事業を通じて地域の活性化にも寄与してまいります。
主な地方物件一覧
新しい住まい方の提案
共創型レジデンス「コムレジ赤羽」
長谷工グループは、「学生寮」、「シェア型企業寮」、「賃貸マンション」からなる、共創型レジデンス「コムレジ赤羽」を手掛けました。
本物件では、学生寮の学生‧企業に勤める会社員‧賃貸マンションの入居者が共にコミュニティを創り上げ、出会いや発見から、ひととのつながりの大切さや魅力を感じ、それぞれ成長に繋がるような場を提供しています。
今後も、長谷工グループは、「住まいと暮らしの創造企業グループ」として、住まう方々の豊かな暮らしをサポートすべく、サービスとハードの 両面から将来の都市居住を見据えた新たな集合住宅の構築と提供に挑戦していきます。
共創型レジデンス「コムレジ赤羽」は2022年度グッドデザイン賞を受賞しました。
時代とともに人々の生活が変わっていくなかで、多世代の交流という新たな視点から暮らしの可能性を広げた点が評価されました。
地域活性化(エリアマネジメント)の取り組み
長谷工コーポレーションは、2020年に代表企業として事業契約を締結した「市営桜の宮住宅建替事業(2期)」を契機とし、神戸市の北鈴蘭台地域で展開されている地域の活性化・エリアマネジメントに係る活動を実施しています。
地域住民団体・活動団体、地元大学、鉄道事業者、地域の商業事業者、住宅分譲会社、植物園、病院などで構成されるエリアプラットフォーム「北鈴〇(まる)〇(まる)部」に参加し、事務局を担っています。
地域のまちづくりの方向性等を示した「北鈴つづくビジョン」の策定、地域の公園を活用した多世代交流・賑わいづくり、地域のお店や魅力・活動などの情報を発信する「北鈴つづく通信」の発行、地域による公共空間の運営の仕組みの構築などを行っています。
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住まいの社会課題を明確化し改善に貢献する
「ハウジングアンドコミュニティ財団」
1992年7月に長谷工コーポレーションが設立した(一財)ハウジングアンドコミュニティ財団(理事長:大栗育夫[長谷工コーポレーション相談役]、以下「当財団」)は、豊かな住環境の創造に貢献することを目的とした一般財団法人です。世代を超えた良質な住環境をつくり、活力ある地域社会を構築するためには、市民の自発的な地域づくり、住まいづくりが不可欠と考え、このような活動を支援することを社会的使命としています。
具体的には、全国各地で多様な住まいづくりやコミュニティづくりを進めているNPOや市民活動団体などを支援する助成事業のほか、活動団体とその支援組織・関連団体をつなぎ、相互の交流や協働を推進するためのネットワーク事業、住まいとコミュニティをテーマとする調査研究事業を実施しています。
本格的な人口減少社会、少子高齢化社会を背景にした住まいとコミュニティに関する課題は、地方都市のみならず、大都市やその近郊にも生じています。そこで、当財団では、これまでの活動や事業実績を踏まえつつ、助成事業の充実も含め、多様な主体が連携やつながりを意識することにより、豊かな住まい・地域づくりと活き活きとしたコミュニティの醸成に寄与できるよう取り組んでまいります。
助成事業
住まいづくり・まちづくり・地域づくり分野のNPOや市民活動を支援するため、公募により活動資金の援助を行っています。これまでの助成対象団体数は1993年の開始から延べ484団体にのぼり、その選定は若手研究者及びNPOの活動家などのメンバーで構成される「住まいとコミュニティづくり活動助成選考委員会」により厳正な選考で決定されます。2023年度は126件の応募に対して21件が助成対象として選ばれました。
ネットワーク事業
「住まいとコミュニティづくりNPO交流会」などを通して、住まいとコミュニティづくり活動推進のためのネットワークづくりを行っています。前年度の助成対象団体が一堂に会し、各々の活動成果の発表を行うとともに、参加者同士の交流・懇親を通じて、活動の知恵や経験を交換し合う機会として、2023年度は年2回開催しました。
調査研究
NPO・市民活動、協働・連携・交流、地域コミュニティ・生活環境、住宅市街地整備などをテーマとする調査を行い、助成事業などの成果も活用しながら、新たな住まいとコミュニティづくり活動の現状とあり方を研究しています。また2021年度からは、東京都立大学・長谷工総合研究所と共同で、「東京の高経年マンションの実態と再生の方向性に関する調査」を進めており、高経年マンションの課題や再生の方向性を検討しています。
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「マンション打ち水大作戦」の開催
打ち水は涼を得たり、土ぼこりが舞い上がるのを防ぐために昔から行われてきた日本人の知恵の一つ。打ち水をすることで、気化熱を利用して温度を下げるという効果もあります。
長谷工管理ホールディングスでは、管理を受託しているマンションでのコミュニティづくりの一環として、また、地球温暖化やエコに対する意識向上の機会として、世代を超えて参加できる「打ち水大作戦」を2008年から継続して開催しています。
2020年度~2023年度は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点からイベント開催を見送りましたが、12年間の累計で686,114世帯にご参加いただきました。毎年の恒例行事として今後も継続していき、災害時にも役立つ住民コミュニティの活性化に貢献していきます。