水溶き片栗粉の作り方。ダマなく上手にとろみを付けるコツ

「うちのご飯は世界イチ」の番外編、お料理の基本をご紹介するミニレッスンへようこそ。第85回は、「水溶き片栗粉でとろみを付ける方法」です。ダマにならず、上手にとろみを付ける方法をご紹介します。

むむむ…

ママ、どうしたの?フライパン見ながら怖い顔して…

豆腐と野菜の炒め物を作ったから、これに「とろみ」を付けたら美味しいだろうな~って思って…だけど、上手にとろみ付けする自信がないのよ~!
おーい!そういうときこそオレを呼べよな!
いくら見つめても、そのフライパンは喋らないぞっ!


さすがフラッキー、頼りになる~!上手にとろみを付ける方法を教えて!
目次

水溶き片栗粉でとろみを付ける方法
八宝菜や麻婆豆腐、エビチリ…とろみが付いた料理は、見た目がつややかで食欲をそそられますよね。さらに、食材に味が絡みやすくなったり、料理が冷めにくくなったり…料理のとろみには、さまざまな効果があります。実はこのとろみの正体は、片栗粉なのです。
水溶き片栗粉を使うことで、手軽に汁物にとろみを付けたり、あんかけ料理の“あん”を作ったりすることができます。しかし、作り方によってはダマになったり、とろみの強弱の加減がうまくいかなかったりと、水溶き片栗粉の扱いにはコツが必要!今回は、水溶き片栗粉で上手にとろみを付ける方法をご紹介します。
材料
- 片栗粉
- 大さじ1
- 水
- 大さじ2
- 別途とろみを付けるおかず(今回は豆腐の野菜炒めを使用)
手順

器に片栗粉と水を入れて、よくかき混ぜます。
長時間おくと片栗粉が沈んでしまうので、使う直前にかき混ぜるようにしましょう。片栗粉と水の比率を1:2にすると、程よいとろみが付けやすくなります。

とろみを付ける料理は、あらかじめ味付けまで終わらせておきます。
料理が入った鍋やフライパンの火を止めて、水溶き片栗粉を少しずつ流し入れましょう。流し入れる度に、全体を軽く混ぜてください。
水溶き片栗粉を流し入れるときは、火を止めるとダマ対策になる!
沸騰している状態の料理に水溶き片栗粉を入れると、均一にとろみが付きづらくなり、ダマの原因になるぞ。一旦火を止めて流し入れて、全体を混ぜてから再加熱しよう!

水溶き片栗粉を全て入れ終えたら、中火にかけます。木ベラや耐熱ゴムベラでかき混ぜながら加熱して、とろみを付けていきましょう。

1分程度加熱して、ツヤが出て好みのとろみ加減になったら、火を止めます。
時間が経つと食材から水分が流れ出て、とろみがゆるんでしまうこともあるので、十分にとろみを付けておくようにしましょう。

皿に盛り付けたらできあがり!
もっととろみを強くしたいとき&とろみをゆるくしたいときの調整方法
分量通り作っても、料理の量や加熱の温度によって、とろみ加減は変わってくるぜ。「もっととろみを強くしたい!」「とろみをゆるくしたい!」というときの対処法を教えるぞ!
とろみを強くしたい場合
加熱時間が長くなるととろみは強くなるから、まずはしっかりと煮詰めよう。焦げないようにかき混ぜながら加熱して、水分を蒸発させていくぞ。加熱し過ぎると、とろみの元であるデンプンが壊れるから、1分加熱したら様子を見るようにしよう!
「それでもまだゆるい」というときは、追加で水溶き片栗粉を足してくれ。そのときも、片栗粉と水の割合は1:2だぜ!
とろみをゆるくしたい場合
とろみが強すぎて、もっとゆるくしたい場合は、水分を足してのばすといいぞ。少量ずつ水を足して、よくかき混ぜていこう。味が薄くなったら、料理に合わせた調味料を足して調整だ!

片栗粉がないときの代用品
「とろみを付けたいのに、片栗粉を切らしていて困った…」という経験がある方もいるのではないでしょうか。粘度は少し弱まりますが、片栗粉のほかにも、とろみ付けに使える食材は存在します。
最も手軽に代用できるのが、小麦粉です。デンプンが含まれている小麦粉は、カレーやスープなどに軽いとろみを付けるのに役立ちます。しかし、小麦粉は粘度が弱いため、あんかけには不向きです。
小麦粉よりも粘度が高い代用品が、コーンスターチです。コーンスターチは、とうもろこしのデンプンを含んでいます。温度が下がっても粘度が落ちないことから、冷たいカスタードクリームなどのとろみ付けにも使われています。ただし、片栗粉で作ったあんと違い、透明にならず濁るので注意しましょう。
より片栗粉のあんに近い状態にしたい場合は、和菓子などによく用いられる葛粉がおすすめです。常備しているご家庭はあまり多くないと思いますが、透明感があるので、和食に使うだし汁のとろみ付けにぴったりですよ。
片栗粉より粘度が低いため、1:1の割合で水と混ぜて使いましょう。
水溶き片栗粉を使った人気レシピ
水溶き片栗粉でとろみ付けができるようになると、お料理の幅が広がります。いつもの炒め物やスープに水溶き片栗粉を加えて、とろりとしたあんを楽しみましょう!
水溶き片栗粉を使った人気レシピをご紹介します。
豆腐の野菜あんかけ
動画で使用した簡単レシピです。にんじんやピーマン、もやし、えのきなど、お好みの野菜を千切りにします。野菜を醤油とみりんで煮たら、水溶き片栗粉でとろみを付けて、あんにしましょう。あらかじめ温めておいた豆腐に、あんをかけたら完成です。
あんかけ卵スープ

鶏がらスープの素でスープを作ります。そこに水溶き片栗粉を入れて、よく混ぜましょう。一度煮立たせたら、溶いた卵を流し入れてください。 仕上げに小口切りにしたねぎをのせたら、できあがりです。
麻婆豆腐

あらかじめ、角切りにした豆腐を軽くゆでておきます。中華鍋にサラダ油を入れて、豚ひき肉、にんにく、ねぎ、豆板醤を炒めましょう。豚ひき肉に火が通ったら、フライパンにゆでた豆腐を加えます。鶏がらスープ、酒、醤油、砂糖を入れて味付けしたら、水溶き片栗粉を入れてとろみを付けてください。最後に強火にして、一度煮立たせたら完成です。

うん!ダマにもなってないし、ちょうどいいとろみ具合で美味しいよ!

とろとろ~ん♪

こんなに上手にできると思ってなかったわ!
これからは、あんかけ料理を積極的に作っていこうっと♪
ちなみに、水溶き片栗粉を使った料理は、すぐに食べ切るのがおすすめだぜ!
冷蔵庫や冷凍庫に入れても、時間が経つと具材から水分が出て、とろみがゆるむからな~


なるほど~!
じゃあ水溶き片栗粉は食べる直前に入れて、できあがったらすぐ食べるようにしなきゃね!
その通り!
どうしても作り置きしたい!というときは、具材だけ冷凍保存して、
解凍してからとろみ付けするといいぞ!
