中華鍋の使い方とお手入れ方法。空焼き・油ならし・洗い方を解説!
中華鍋の使い方と長く使うためのお手入れ方法をご紹介します。おうち時間に、調理器具の使い方をチェック!
中華鍋の使い方とお手入れ方法。空焼き・油ならし・洗い方を解説!
「うちのご飯は世界イチ」の番外編、お料理の基本をご紹介するミニレッスンへようこそ。
第123回は、「中華鍋の使い方とお手入れ方法」です。炒め料理、揚げ料理、蒸し料理など、さまざまな調理に活躍する鉄製の中華鍋。初めて使うときの準備方法・使い方や、お手入れの方法についてご紹介します。
じゃーん!鉄製の中華鍋を買ったんだ♪
この中華鍋で本格チャーハンを作ろうと思ってさ~
やった~!ちゃ~はんだ~
よ~し、コウちゃん!とびきりのチャーハンを作ってあげるからね!
さっそく材料を炒めて…
ちょっと待った~!
鉄製の中華鍋は、最初に使う前にやらなきゃならないことがあるんだぞ!
いきなり使うのはNGなんだぜ〜
ええっ!?そうだったの?フラッキー、何をすればいいか教えて〜!
よーし、俺が中華鍋の使い方とお手入れ方法を教えてやるぜ!
中華鍋を初めて使うときの準備方法
熱伝導がよい鉄製の中華鍋。食材に均等に熱が行き渡るので、より美味しく調理できるのが魅力です。しかし、購入後すぐに調理に使うのはNG。最初に、鍋の表面に施されているさび止めの加工を落とさなくてはなりません。中華鍋を初めて使うときに行う準備についてご紹介します。
空焼き
- 中性洗剤とスポンジで軽く洗い、鍋表面の汚れやほこりを落とします。洗い終わったら、乾いたふきんで水分を拭き取りましょう。
- 中華鍋を中火にかけて、空焼きを行います。やけどを防ぐために、鍋の持ち手はふきんで包んだ上から持つようにしましょう。
- 白い煙が出てきたら強火にします。
- 表面の色が青白く変わったら、さび止め加工を焼き終えたサインです。中華鍋を傾けて、フチの部分も同様に強火で焼いていきます。
- 全体を焼き切ったら、火から下ろして冷ましましょう。温度が下がったら、再度中性洗剤とスポンジで鍋を洗い流します。これで空焼きの完了です。
油ならし
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空焼きが終わったら、油ならしを行います。空焼きのあとに油ならしをすることで、鍋の表面に油の膜を張って、食材の焦げ付きを防ぐことができます。
まず、水気を拭き取った鍋にお玉1杯分のサラダ油をなじませて、中火で加熱してください。
- 鍋全体にしっかり油をなじませたら、余分な油を捨てます。
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皮や茎、外葉などのくず野菜を適量入れて、中火で軽く炒めます。くず野菜を入れて炒めることで、鍋に油膜を作りやすくなるほか、鉄特有の臭いを取ることができます。
まんべんなく炒めたら火から下ろして、たわしを使って水洗いをしましょう。
油ならし後は洗剤で洗わない!
洗剤で洗うと、せっかくコーティングした油が落ちてしまって、油ならしの作業が台無しになってしまうんだ。もし間違って洗剤を使った場合は、油ならしの工程を再度行わなくちゃいけなくなるぞ!
- しっかりと水気を拭き取ったら、サラダ油をなじませたキッチンペーパーで表面を拭きます。これで、初めて使うときの準備は完了です。
中華鍋のお手入れ方法
鉄製の中華鍋を長く使い続けるには、正しい方法でお手入れすることが大事です。使った後きちんとお手入れすることで、食材がこびりつきにくく、より使いやすい鍋に育っていきます。さっそく手順をご紹介しましょう。
手順
-
中華鍋を使用した後は、お湯で流しながらたわしやささらで洗いましょう。さびの原因になるので、洗剤は使わないようにしてください。
たわしやささらでこすることで、洗剤を使わなくても、鍋にこびりついた汚れや塩分を落とすことができます。
- 洗い終わったら、火にかけて水分を飛ばします。その後、サラダ油をなじませたキッチンペーパーで表面を拭きます。これで使用後のお手入れは完了です。
ひどい油汚れや焦げを落とす方法
中華鍋は、長く使っているうちに油汚れや焦げが蓄積されることがあります。通常のお手入れでどうしても落ちない場合は、塩を使って油汚れや焦げを落とす方法がおすすめです。
まず、鍋に塩をひとつかみ分入れて、火にかけます。鍋が十分に温まったら、鍋を揺らして塩がまんべんなく行きわたるようにしてください。次に、畳んだふきんを使って塩を鍋にこすり付けます。手が熱くならない程度に厚みがあるふきんを使いましょう。10秒くらいこすったら、鍋の塩を捨てて水洗いしてください。仕上げに、サラダ油をなじませたキッチンペーパーで表面を拭いて完了です。
この作業は鍋が熱い状態で行うので、やけどしないように十分に注意してください。
空焼きも油ならしもしたから、さっそくチャーハンを作るぞ~!
わ~い、ちゃーはんだ~
パパ、中華鍋を振るのが様になってるね!
使い終わった中華鍋は、洗剤を使わないでお湯で洗うんだぞ!
OK!
これからどんどん中華鍋を育てていくからね~♪
いいぞ!この調子で、マサキのお料理力も育てていこう!
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監修
森崎 繭香
お菓子・料理研究家/フードコーディネーター
【HP】 http://www.mayucafe.com/
料理教室講師、パティシエを経て、フレンチ、イタリアンの厨房で経験を積み、独立。
書籍、雑誌やWEBへのレシピ提供、テレビ・ラジオ出演など幅広く活動中。カフェやレストランでの経験を軸に、身近な材料を使った自宅でも作りやすいレシピを心がけている。
「野菜たっぷりマリネ、ピクルス、ナムル」(河出書房新社)、「いつものスープでアレンジレシピ60」「小麦粉なしでつくる たっぷりクリームの魅惑のおやつ」(ともに日東書院本社)、「型がなくても作れるデコレーションケーキ」(グラフィック社)など著書多数。