お雑煮のレシピ!地域ごとの人気レシピをご紹介
お正月に欠かせない、お雑煮の美味しいレシピをご紹介します。
お雑煮のレシピ!地域ごとの人気レシピをご紹介
「うちのご飯は世界イチ」の番外編、お料理の基本をご紹介するミニレッスンへようこそ。
第113回は、お正月の定番・お雑煮の作り方です。関東風・関西風を基本に、全国のご当地レシピも幅広くご紹介します。
お正月の楽しみといえば、やっぱりごちそう!おせちの中身は、前回とちょっと変化をつけたいなあ。
おぞうにも、ある~?
もちろん!でも、お雑煮も毎回同じだとマンネリよね…。どうすれば、違う味にできるかな?
そんなのカンタ~ン!お雑煮は関東風にするか関西風にするかだけでも、大きく変わるんだぜ!
え~っ、そうなの?フラッキー、関東風と関西風の違い、教えてくれない?
オッケー!じゃあ、さっそく始めるぞ!
基本のお雑煮レシピ|関東風・関西風
お正月といえば、やっぱりお雑煮。お雑煮は、作られる地域によって具材や味付けが異なります。今回は、代表的な関東風・関西風の2つの作り方をご紹介!ぜひ、違いを楽しんでみてください。
●「個性豊か!日本全国のお雑煮レシピ」はこちら
●「お雑煮のレシピ」に関するよくある質問はこちら
関東風のお雑煮レシピ
材料(2人分)
手順
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鶏肉をひと口大に切ります。
ボウルなどに移し、下味用調味料(酒、醤油)をまぶします。
- しいたけの軸を切り落とし、かさに切り込みを入れ、飾り切りにします。
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にんじんを8mm幅の輪切りにし、花型に抜きます。
型抜きしたにんじんに切り込みを入れ、ねじり梅にします。
ねじり梅の切り方
ねじり梅とは、梅の花をイメージした飾り切りの1種だ!にんじんを花型に抜いたら、花びらと花びらの間に、中心に向かって2mmほどの深さの切り込みを入れる。次に、切り込みに向かって斜めに花びらをそぎ落とせば、ねじり梅の完成だ!お雑煮に、お正月らしい華やかさを添えることができるぞ。お煮しめに入れるのもおすすめだぜ!
- 三つ葉をざく切りにします。
-
鍋にだしを入れて中火にかけます。
沸騰したら弱火にして、鶏肉、しいたけ、にんじんを加えて煮ます。
具材に火が通ったら、醤油、酒、塩で味をととのえましょう。
-
角餅をこんがりと焼き、かまぼこと共に器に盛ります。
汁と具を注ぎ入れ、三つ葉を飾って完成です。
関西風のお雑煮レシピ
材料(2人分)
- 里芋の皮をむき、4等分の輪切りにします。
-
ボウルなどの容器に移し、塩で塩もみしてから、熱湯で3分ゆでます。
ゆで上がったら、ボウルに張った水に取り、ぬめりを洗い流してください。
- 大根とにんじんをそれぞれ5mm厚さの輪切りにし、花型に抜きます。
-
鍋に、だし、里芋、大根、にんじんを入れ、中火にかけます。
具がやわらかく煮えたら火を止めましょう。
- 鍋に白味噌を溶き入れます。
- 丸餅を熱湯でゆで、器に盛ります。
餅の形と調理法の違い
- 具と汁を注ぎ入れ、千切りにしたゆずの皮を飾ってできあがりです。
個性豊か!日本全国のお雑煮レシピ
お雑煮の作り方は関東風・関西風に大きく分けられるだけでなく、細かい地域ごとにさまざまな特色があります。個性豊かなご当地レシピの数々をご紹介しましょう!
北海道風
北海道の食材・鮭といくらをふんだんに使って、豪華に仕上げます。あらかじめ熱湯をかけておいた鮭と、にんじんやしいたけ、ほうれん草などの具材をだしで煮ます。やわらかくなったら醤油、酒、塩で味をととのえ、焼いた角餅を盛った器に、汁と具をよそいます。
東海・名古屋風
「もち菜」という青菜がメインのシンプルなお雑煮です。ここでは、手に入りやすい小松菜を使います。小松菜は塩ゆでして、5cmの長さに切っておきます。だしを火にかけ、醤油、酒、塩で味をととのえたら、ゆでた角餅と小松菜を盛った器に注ぎ入れます。
仕上げに削り節をのせてできあがりです。彩りに紅白かまぼこを入れても◎。
四国・香川風
白味噌の汁に、あんこ入りのお餅が入った甘いお雑煮です。輪切りにした大根とにんじんをだしで煮ます。火が通ったら白味噌を溶き入れ、あん餅を加えましょう。餅がやわらかくなったら器に移し、お好みで青のりをかけてどうぞ。
九州・博多風
「出世魚」と呼ばれるぶりが入った、すまし汁のお雑煮です。だしを火にかけ、戻した干ししいたけとぶりを加えて煮ます。醤油・酒・塩で味をととのえたら、ゆでた丸餅と小松菜を器に盛り、具の入った汁を注ぎ入れましょう。
「お雑煮のレシピ」に関するよくある質問
お雑煮のレシピについてよくある質問をご紹介します。
醤油味のお雑煮を作る方法とは?
鍋にだしと鶏肉を入れて中火で熱し、沸騰したらアクを取り除きながら煮ます。火が通ったらほかの具材を入れて煮て、醤油、酒、塩で調味し、火から下ろしましょう。切り餅をオーブントースターで焼き目がつくまで5分程度焼いたら、汁物とともに器に盛り付けて完成です。
お雑煮を白だしで簡単に作る方法とは?
鍋に水、白だし、薄口醤油、鶏肉を入れて中火で熱し、沸騰したらアクを取り除きながら煮ます。火が通ったらほかの具材を入れて煮て、火から下ろしましょう。お餅とともに盛り付けて完成です。
お雑煮をめんつゆで簡単に作る方法とは?
鍋に水、めんつゆ、鶏肉を入れて中火で熱し、沸騰したらアクを取り除きながら煮ます。火が通ったらほかの具材を入れて煮て、火から下ろしましょう。お餅とともに盛り付けて完成です。
関西風のお雑煮の作り方とは?
関西風のお雑煮は白味噌を使用し、ほかの地域と比べると甘めの味付けが特徴です。まず、里芋を輪切りにしたらボウルなどの容器に移し、少々の塩で塩もみしましょう。塩もみが完了した里芋を熱湯で3分ゆで、ボウルに張った水に取り、ぬめりを洗い流します。大根とにんじんをそれぞれ5mmの厚さの輪切りにし、花形に抜いて、鍋に、だしと全ての材料を入れ、中火にかけます。最後に鍋に白味噌を溶き、丸餅をゆでて器に盛り付け、完成です。
関東風のお雑煮の作り方とは?
鍋にだしを入れて中火にかけ、沸騰したら弱火にして、鶏肉、しいたけ、にんじんを加えて煮ます。具材に火が通ったら、醤油、酒、塩で味をととのえます。その間に角餅をこんがりと焼き、かまぼこと共に器に盛り付けておきましょう。最後に具の入った汁を注ぎ入れ、三つ葉を飾って完成です。
関東風お雑煮の基本的な具材は?
関東風のお雑煮の具材は、鶏もも肉(皮なし)、しいたけ、にんじん、三つ葉、角餅、かまぼこです。
関西風お雑煮の基本的な具材は?
関西風のお雑煮の具材は、里芋、大根、にんじん、丸餅、ゆずの皮です。
お正月にお雑煮を食べる理由は?
農耕民族であった日本人が、お餅をお雑煮に使うことで豊作や家内安全などを祈っていたことが始まりです。お餅を使用するのは、正月に年神様をお迎えするために前年に収穫したお米から作った餅をお供えし、そのお下がりとしてお雑煮を頂いていたためです。
昔から地域によって多種多様なお雑煮が作られていますが、地域に限らず、各家庭でもオリジナルのお雑煮が楽しまれています。たとえば、関西風の白味噌ベースに関東風の焼いた角餅が入ったお雑煮のように、両親の実家の味を融合してその家特有のお雑煮に仕上げることもあるようです。このように、各家庭で伝統を大切にしながら、新しい文化を生み出しているのかもしれませんね。
ジャーン!今年のお正月は、去年と違って関西風のお雑煮にしてみたよ♪
わあ~、初めて食べたけど、白味噌の上品な味わいが新鮮だね!
おもちがまんまる♪
関東風と関西風を日替わりで作れば、飽きずにお雑煮を楽しめるぞ!
さらに各地域の作り方を真似すれば、一気にレパートリーが増えるぜ♪
バラエティ豊かなお雑煮で、今年のお正月はいっそう楽しく過ごせそう♪
ありがとう、フラッキー!
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監修
森崎 繭香
お菓子・料理研究家/フードコーディネーター
【HP】 http://www.mayucafe.com/
料理教室講師、パティシエを経て、フレンチ、イタリアンの厨房で経験を積み、独立。
書籍、雑誌やWEBへのレシピ提供、テレビ・ラジオ出演など幅広く活動中。カフェやレストランでの経験を軸に、身近な材料を使った自宅でも作りやすいレシピを心がけている。
「野菜たっぷりマリネ、ピクルス、ナムル」(河出書房新社)、「いつものスープでアレンジレシピ60」「小麦粉なしでつくる たっぷりクリームの魅惑のおやつ」(ともに日東書院本社)、「型がなくても作れるデコレーションケーキ」(グラフィック社)など著書多数。