切り干し大根の戻し方。正しい水量や手順を解説!
切り干し大根の戻し方をご紹介します。
切り干し大根の戻し方。正しい水量や手順を解説!
「うちのご飯は世界イチ」の番外編、お料理の基本をご紹介するミニレッスンへようこそ。
第92回は、「切り干し大根の正しい戻し方」です。保存性の高い乾物である切り干し大根。より美味しく仕上がる、切り干し大根の正しい戻し方をご紹介します。
「体にいい」と聞いて切り干し大根を買ってみたんだけど…実は初めて使うんだよね
とりあえず適当に水に浸しておけばいいかなー?
ストーップ!その水の量じゃ、少なすぎるぞ!
乾物は正しく戻さないと、美味しさが半減するぜ。それに、まずは汚れを落とさないと!
なるほど…ただ水に浸けておけばいいってわけじゃないんだ!フラッキー、正しい手順を教えてくれる?
よしっ!俺に任せとけ~!
基本の切り干し大根の戻し方
細切りにした大根を天日に干して、保存性を高めた切り干し大根。干すことで生の大根より栄養価が高くなっており、カルシウムや鉄、食物繊維が豊富な食材です。
料理に使うときには、正しい方法で戻すことがポイント。程よい歯ごたえと、濃縮されたうまみが楽しめますよ。
まずは、基本の切り干し大根の戻し方をご紹介します。
材料(2人前)
- 切り干し大根
- 30g
- 水(戻す用)
- 適量
(切り干し大根のカサの約3倍)
手順
- ボウルに切り干し大根と被るくらいの水を入れます。ほぐしながらもみ洗いして、汚れを落としましょう。
- 一旦ざるに上げて、手で水気を絞ります。
- 再び切り干し大根をボウルに入れます。ひたひたになるくらいの水を加えて、そのまま浸しておきます。
水量が大切!水の量は切り干し大根のカサの約3倍!
切り干し大根を戻すときにはたっぷりの水に浸そう!水量の目安は、切り干し大根のカサ(体積)の約3倍程度。このくらいの量の水で戻せば、ちょうどよい食感に仕上がるぜ!
水が少ないときちんと戻らず、調味料が染み込みにくくなったり、食感が悪くなったりするから気を付けてくれよ!
「被るくらい」と「ひたひたになるくらい」の違いって?
料理において、よく量の目安として使われる「被るくらい」と「ひたひたになるくらい」という言葉。同じように聞こえるけど、実はすこ〜し示す水量が違うんだ。それぞれ、具体的にどのくらいの水量なのか解説するぜ!
まず「被るくらい」とは、鍋やボウルに入れた材料が、“全部隠れるくらいの水量”だ。
一方、「ひたひたになるくらい」とは、鍋やボウルに入れた材料が、“水面から少しだけ出るくらいの水量”。つまり、ギリギリ材料が隠れない程度=「被るくらい」よりも少ない水量を指すぞ!
この絶妙なニュアンスの違いを使い分けるのが、お料理マスターへの第一歩だぜ♪
- 20分程度経って、切り干し大根のカサ(体積)が4倍程度になったらざるに上げてください。
- 余分な水気を絞って、料理に合わせた長さに切ったら完成です。
時短できる!切り干し大根をより早く戻す方法
基本的には水で戻すのが好ましい切り干し大根ですが、どうしてもすぐに使いたい場合にはお湯で戻す方法もあります。
よく洗って絞った切り干し大根に、50℃程度のお湯をかけて3~5分くらい浸しましょう。水で戻した場合よりも食感が残りますので、加熱調理に使うとよいですよ。
また、煮物にする場合は、戻さずに作ることも可能です。洗って絞った後、調味料の分量は変えずに、通常の1.5倍程度の水を入れて煮ましょう。
切り干し大根の保存方法
「大量の切り干し大根を戻してしまい、使い切れなかった…」というときは、冷凍保存がおすすめです。通常、戻した切り干し大根は戻す前に比べて日持ちしませんが、冷凍することで長めに保存することができますよ。早速手順を見ていきましょう。
冷凍保存の方法
水で戻した切り干し大根を冷凍保存する際は、よく絞って水気を切っておくことがポイントです。水気が残ったまま冷凍させてしまうと、解凍したときにべちゃとした食感になってしまいます。
水気を切ったら、使いやすい量に分けてラップに包みましょう。さらに、ファスナー付き保存袋に入れて、空気を抜いて密閉してから冷凍してください。 保存期間の目安は、約1ヵ月です。
解凍の方法
冷凍保存した切り干し大根は、自然解凍で戻しましょう。使用する日の前日に、冷凍室から冷蔵室に移して解凍してください。味噌汁や煮物であれば、冷凍のまま使用できます。
切り干し大根の人気レシピ
定番の煮物からサラダや和え物など、切り干し大根を使った人気のレシピをご紹介します。
切り干し大根の煮物
切り干し大根を使った定番料理といえば、やっぱり煮物。戻し汁を使うので、栄養価も高くなりますよ。
まず、鍋にサラダ油を入れて熱します。戻して適当な長さにカットした切り干し大根、細切りにしたにんじん、油抜きして細切りにした油揚げを入れて炒めましょう。油が馴染んだら、切り干し大根の戻し汁を加えて2〜3分くらい煮ます。
水分が少し減ったら、酒、みりん、醤油を入れて煮詰めましょう。煮汁がなくなる程度まで煮詰めたら、最後に塩で味をととのえて完成です。
切り干し大根とツナのヨーグルトサラダ
切り干し大根をヨーグルトの水分で戻したヨーグルトサラダ。戻し汁もそのまま使うので、栄養価の高い一品です。容器に洗った切り干し大根と無糖のヨーグルトを入れて、よく混ぜ合わせましょう。容器の蓋を閉じて、冷蔵庫に半日置けば切り干し大根を戻せます。
戻した切り干し大根に、塩もみした千切りのきゅうり、スライスした玉ねぎ、ツナを加えて混ぜ合わせてください。塩と黒こしょうで味をととのえたら、ヨーグルトサラダのできあがりです。
この切り干し大根の煮物、歯ごたえもちょうどいいし、しっかり味が染みているね〜!
初めて作ったとは思えない仕上がりでしょ?
きりぼし〜きりぼし〜♪
ちなみに、煮物にした切り干し大根も冷凍保存できるんだぜ!
よく水気を絞って、小分けにして冷凍庫に入れれば、2週間程度は持つぞ〜。解凍するときは、前日に冷蔵庫に入れればOKだ!
それは便利だね!多めに作って、常備菜にしよーっと!
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監修
森崎 繭香
お菓子・料理研究家/フードコーディネーター
【HP】 http://www.mayucafe.com/
料理教室講師、パティシエを経て、フレンチ、イタリアンの厨房で経験を積み、独立。
書籍、雑誌やWEBへのレシピ提供、テレビ・ラジオ出演など幅広く活動中。カフェやレストランでの経験を軸に、身近な材料を使った自宅でも作りやすいレシピを心がけている。
「野菜たっぷりマリネ、ピクルス、ナムル」(河出書房新社)、「いつものスープでアレンジレシピ60」「小麦粉なしでつくる たっぷりクリームの魅惑のおやつ」(ともに日東書院本社)、「型がなくても作れるデコレーションケーキ」(グラフィック社)など著書多数。