無駄のないマンゴーの切り方!種ありの場合や簡単できれいなスライス方法を解説
マンゴーのきれいな切り方をご紹介します。
無駄のないマンゴーの切り方!種ありの場合や簡単できれいなスライス方法を解説
「うちのご飯は世界イチ」の番外編、お料理の基本をご紹介するミニレッスンへようこそ。
第83回は、「マンゴーの切り方」です。ご家庭でも簡単にできる、きれいで食べやすいマンゴーの切り方をご紹介します。
マンゴーをもらっちゃった!
こんなにたくさん食べられるなんて、うれしい~。
まんごー!うれし~い!
でもマンゴーって、どうやって切ればいいんだっけ?
お店で出されるような、さいの目状に切りたいんだけど…。
まあ、とりあえず適当に切ればいいか!
ちょっと待ったーっ!マンゴーの切り方にはコツがいるんだ。
その切り方だと、種にぶつかっちゃうぞ!
うわっ本当だ!
フラッキー…きれいなマンゴーの切り方を教えてください!
よーし、美し~くマンゴーを切る方法を教えてやるぜ!
マンゴーの切り方(種ありの場合)
お店で出されるときによく見かける、さいの目状に切って開いてある状態のマンゴー。この切り方は、「花咲カット」といわれています。その名の通り、花が咲いたように美しく、高級感がある切り方ですよね。
一見難しそうに見えますが、手順は意外と簡単!ぜひ、チャレンジしてみてください。
●「マンゴーの食べ方をアレンジ!人気のスイーツレシピ3つ」はこちら
●「マンゴーの切り方」に関するよくある質問はこちら
手順
-
マンゴーの中央には、縦に長く、平べったい種が1個入っています。
種が入っている中央部分(幅1cm前後)を避けて、横向きに包丁を入れていきましょう。中央部分の上側と下側を切って、三枚おろしのように切り分けます。
- 切り取った両端の2枚を使っていきます。
- それぞれの断面を、約2cmのさいの目状になるように、包丁で切り込みを入れてください。このとき、皮まで貫通しないように注意しましょう。
- 皮の部分を裏から軽く押して、開いたら花咲カットの完成です。
おすすめのマンゴーの切り方2つ
マンゴーの味わいを満喫するなら、サイコロカットやスライスカットのように小さく切るカット方法もおすすめです。一口サイズのマンゴーであれば、お子さまがいるご家庭も安心して食べることができるでしょう。こちらの方法も簡単ですので、ぜひ実践してみてくださいね!
サイコロカット
先に説明した切り方で花咲カットをした後、スプーンでマンゴーの皮をはがします。完熟しているマンゴーであれば、スムーズに果肉が取れるでしょう。
スライスカット
花咲カットの最初の手順と同様に、まずマンゴーを三枚おろしのように切り分けます。両端の使う部分を3~4等分のくし切りにしたら、皮と果肉の間に包丁を入れ、すべらせるようにして皮をむきましょう。
旬はいつ?
そのまま食べるのはもちろん、ケーキやアイスクリームなどのスイーツでも人気のマンゴー。できるだけ美味しい状態で食べるには、旬の時季と、食べごろのマンゴーの特徴を押さえておくことがポイントです。
日本では「夏のフルーツ」という印象が強いマンゴーですが、外国産のマンゴーであれば、通年味わうこともできます。産地別に、旬の時季を見ていきましょう。
国産マンゴー
国産マンゴーの旬は、初夏から夏といわれています。国内で最も生産量が多いのは宮崎産、次に多いのは沖縄産です。
- 宮崎産…出回り:3月~8月、収穫のピーク:6月
- 沖縄産…出回り:5月~9月、収穫のピーク:7月
輸入マンゴー
輸入マンゴーは、国によって旬の時季にバラつきがあります。春に旬が来るものと、日本と同じく、初夏から夏に旬がくるものが多いです。産地によっては、年中出回っているものもあります。
- タイ産…出回り:1~12月、収穫のピーク:4~5月
- メキシコ産…出回り:1~10月、収穫のピーク:5~7月
- フィリピン産…出回り:3~7月、収穫のピーク:3~5月
- 台湾産…出回り:5~7月、収穫のピーク:6月
どの産地のマンゴーも、できるだけ旬の時季に買うと、より美味しい状態で味わえますよ。参考にしてみてくださいね。
見分け方
マンゴーは、表皮や果肉がやわらかく、とても繊細なフルーツです。購入するときは、できるだけ傷やシワのないものを選ぶようにしてください。また、黒い斑点が出ているものは、鮮度が落ちているので避けましょう。
国産、メキシコ産などの品種として多く出回っている「アップルマンゴー」は、皮が濃い赤色で、触ったときにハリのあるものがおすすめです。
フィリピン産の「カラバオ種」やタイ産の「ナンドクマイ種」は、皮が鮮やかな黄色で、表面がつるんとしているものを選ぶようにしましょう。
表面のやわらかさを指で感じるようになり、甘い香りがしてきたら食べごろの目安です。
また、ときどき表皮に白い粉が吹いているマンゴーがあります。これは傷んでいるわけではなく、まだ熟れていないだけです。追熱(ついじゅく・果物を一定期間貯蔵して熟すのを待つこと)すると、表皮にツヤが出てしっとりとします。この状態になれば食べごろです。
マンゴーの保存方法
完熟前と完熟後、カット済みの場合の保存方法をご紹介します。
完熟前のマンゴーの場合
市場に出回るマンゴーの中には、成熟しきっていない状態で収穫して、後から熟成させるものがあります。このような完熟前のマンゴーは、美味しく食べるために追熟する必要があります。
追熟の際には、マンゴーが乾燥しないように新聞紙などに包んで、直射日光を避けて常温保存しましょう。マンゴーの状態にもよりますが、大体2~3日程度が追熱の目安です。
熟す前に冷蔵庫に入れると、低温障害を起こして熟さなくなってしまうので、注意してください。
完熟マンゴーの場合
既に完熟しているマンゴーは、熟れ過ぎの状態を避けるために冷蔵保存します。しかし、マンゴーは南国のフルーツのため、本来冷たい場所や、乾燥した場所での保存は適していません。そのため、冷蔵庫で保存する際は、冷え過ぎと乾燥の防止が必要になります。
まず、軽く湿らせた新聞紙などでマンゴーを包みます。その状態でポリ袋などに入れて、野菜室で保存しましょう。保存期間の目安は、約2~3日です。長く冷蔵庫に入れていると味が落ちてしまうので、できるだけ早めに食べ切りましょう。
カットしている場合
既にカットされたマンゴーは、外気に触れないようにラップで保護してから、密閉容器に入れて冷凍保存をします。切ったマンゴーの保存期間は、保存状態にもよりますが1~2日程度といわれています。傷まないよう早めに食べましょう。
マンゴーの食べ方をアレンジ!人気のスイーツレシピ3つ
マンゴーはそのままで食べるのはもちろん、スイーツにアレンジしても美味しく味わうことができますよ。とろける食感と、豊かな甘味を存分に生かした、マンゴースイーツレシピをご紹介します。
マンゴーゼリー
ボウルに、1cm角に切ったマンゴー、マンゴージュース、砂糖、溶かした粉ゼラチンを加えてよく混ぜます。ボウルの底を氷水で冷やし、とろみがついたら、器に注ぎましょう。冷蔵庫で3時間ほど冷やして、固まったら完成です。仕上げに、ホイップクリームをのせても美味しく食べられますよ。
マンゴーヨーグルトパフェ
器に一口サイズに切ったマンゴー、シリアル、プレーンヨーグルトを、層になるように盛り付けていきます。はちみつをたらし、仕上げにミントの葉などを飾り付けたら完成です。お好みでアイスクリームなどを添えても美味しいですよ。
マンゴープリン
まずは、牛乳、生クリーム、グラニュー糖を鍋で加熱します。グラニュー糖が溶けたら火を止め、ゼラチンを溶かしましょう。その後、マンゴーをミキサーでピューレ状にして加えて混ぜます。型に流し入れ、冷蔵庫で30分以上冷やし固めます。最後に、お好みで生クリームやコンデンスミルク、マンゴーピューレをかければ、マンゴープリンの完成です。
「マンゴーの切り方」に関するよくある質問
マンゴーの切り方についてよくある質問をご紹介します。
三枚おろしにする方法は?
種が入っている中央の幅1cm前後を避け、横向きに包丁を入れることで無駄なく種を取り除くことができます。マンゴーには中央に、縦に長く、平べったい種が1個あります。種の方向を見極め、種の平らな面と平行になるように包丁を入れましょう。
きれいに皮をむくには?
台所にあるグラスを使っても、マンゴーの皮をきれいにむくことができます。まずマンゴーの種が入っている中央を避けて、三枚おろしのように切り分けましょう。種以外の断面に、さいの目状の切り込みを入れたら、皮と果肉の間にグラスを滑り込ませるように入れます。こうして果肉をすくい取ると、きれいに皮が外れます。
種の位置を見極めるためには?
マンゴーの種は、果実の幅が広い面に対して水平に入っています。果実の幅が狭い面から包丁を差し入れると、種に沿うようにして切ることができます。
切る前の保存方法は?
切る前のマンゴーの保存方法は、完熟しているかどうかで保存方法が変わってきます。完熟前であれば、追熱するために常温保存をします。完熟後であれば、熟れ過ぎの状態を避けるために冷凍保存をしましょう。
切った後の保存方法は?
切った後のマンゴーは、外気に触れないようにラップで保護してから、密閉容器に入れて冷凍保存をします。傷まないように早めに食べましょう。
食べごろは?
マンゴーの旬の時季は、国産であれば4〜8月ごろですが、海外産や保存状態によっては年間を通じて楽しむことができます。
種の周辺を切る方法は?
果実の狭い面から包丁を入れると、種に沿って種の周辺の果実をはがすことができます。マンゴーの種は、幅広の面に対して水平に入っているので、丁寧に種を避けながら切り進めましょう。
やったー!きれいに切れた~!お店で食べるマンゴーみたい!
きれい!おいし~!
花咲カットにして食べると、南国で旅行しているような気分になるなぁ!
うまく切れたな~!
ちなみに、種の周りの果肉も無駄にしたくないときは、
種を中心にしてそぎ切りの要領で切るといいぞ!
なるほど~!たくさん食べたいときはそうしてみようっと♪
■関連記事
監修
森崎 繭香
お菓子・料理研究家/フードコーディネーター
【HP】 http://www.mayucafe.com/
料理教室講師、パティシエを経て、フレンチ、イタリアンの厨房で経験を積み、独立。
書籍、雑誌やWEBへのレシピ提供、テレビ・ラジオ出演など幅広く活動中。カフェやレストランでの経験を軸に、身近な材料を使った自宅でも作りやすいレシピを心がけている。
「野菜たっぷりマリネ、ピクルス、ナムル」(河出書房新社)、「いつものスープでアレンジレシピ60」「小麦粉なしでつくる たっぷりクリームの魅惑のおやつ」(ともに日東書院本社)、「型がなくても作れるデコレーションケーキ」(グラフィック社)など著書多数。