あじの三枚おろしの方法
基本のあじの三枚おろしの方法を動画でご紹介します。
あじの三枚おろしの方法
「うちのご飯は世界イチ」の番外編、お料理の基本をご紹介するミニレッスンへようこそ。
第41回は「あじの三枚おろし」です。初心者でもできる魚の三枚おろしの方法をご紹介します。
マユ先生!今朝、初めて釣りに行ってきたんですけど、
釣れたあじをどう調理すればいいのかわからなくて…
持ってきちゃいました!
釣りに行ってきたんですね!
せっかくなら、新鮮なうちに三枚おろしにして
お刺身にするのはどうでしょう?
三枚おろしってハードル高そう…僕にできるかな…
コツをつかめばパパっとさばくことができますよ
お刺身のほかにも、蒲焼きや煮物などいろいろ使えるので、
この機会にぜひマスターしましょう!
あじの三枚おろしのやり方
三枚おろしとは、魚のさばき方の一種で、右身、左身、中骨の3つの部分に切り分けることをいいます。このテクニックは、あじだけでなく、さんまやさば、ぶりなどの魚をおろすときにも使えますよ。ぜひチャレンジしてみてください!
おろす前の下ごしらえ
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新聞紙などの紙をまな板に敷きます。その上に、魚をのせましょう。
紙を敷くことで、まな板が汚れるのを防ぐことができますよ。
- うろこを取り除きます。包丁を身に垂直に当て、尾から頭に向かってこそぎましょう。力を入れすぎると身に傷が付いてしまうので、注意してください。裏面も同様に取り除きます。
- ぜいごは、尾の付け根から包丁を寝かせて入れ、上下に小刻みに動かしてそぎ取ります。裏面も同様にそぎ取りましょう。
ぜいごとは?
あじなどの魚の尾近くにある、トゲ状のうろこのこと。かたくて口当たりが悪いため、そぎ取って調理します。
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胸ひれと腹びれを立てます。斜めに包丁を入れて、頭を切り落としてください。
ひれを立ててから切るのは、身を多く残すためです。
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腹を少し切って内臓を取り出します。
ちなみに、魚の身を切る際は、基本的に引き切りで切りましょう。
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塩水を入れたボウルを用意し、血合いの部分まできれいに洗います。
※塩水は水1リットルに対し、塩小さじ1の割合で作りましょう。
三枚おろしをするときの包丁の選び方
魚をおろすのに適した包丁は、出刃包丁です。魚を切り身にするときにも使います。家庭でよく使われる、三徳包丁でも三枚おろしはできますが、ぶりなどの身が厚くて大きな魚をおろすには、パワー不足です。
魚をよく食べる方は、出刃包丁を1本用意しておくのをおすすめします。
三枚におろす手順
- ペーパーで、水気を拭き取ります。
- 頭を右にして置き、包丁を中骨に沿って切り進めていきます。
- 上下を返して、背側からも同様に切り進めます。
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つながっている尾の付け根を、包丁で切り離します。
ここで魚を開くと、二枚おろしとなります。
- 今度は背側から同様に、中骨に沿って切り進めます。上下を返して、腹側からも同様に切り進めてください。
- 尾を押さえて切り進め、つながっている尾のつけ根を包丁で切り離します。
- 腹骨をすくい取るように切り落とします。
尾頭付きの三枚おろしって?
ゴージャスで目を引くお造り。鯛やあじを写真のようなお造りにする場合は、尾と頭を切り落とさず、“尾頭付きの三枚おろし”にします。
尾頭付きの三枚おろしにする場合は、まずうろこを落とし、胸びれのすぐ後ろに包丁を入れて中骨まで切ります。次に、包丁の先で背中に浅く切り込みを入れます。その切り込みに包丁をグッと入れて、中骨に沿って身を切っていきましょう。
腹側も同じように、包丁で中骨に沿って切り込んでいきます。最後に、尾の根元で身を切り離してください。
反対側も同様に切れば、尾頭付きの三枚おろしの完成です。仕上げに腹骨を薄く切り取りましょう。
三枚におろした後の処理方法
三枚におろしたあじを調理する際には、腹骨と小骨(血合い骨)を除去する必要があります。その方法をお伝えします。
骨抜きの方法
あじのお腹辺りにある骨を腹骨といいます。開いた両身を縦に置き、腹骨をすくいとるように包丁で切り取りましょう。
その後、骨抜きを使って、身の中央に連なる小骨を取り除きます。小骨を取り除くときのポイントは、頭側の小骨が残らないようにすること!頭側の方が骨が太く、尾側になるとほとんどなくなるからです。頭側から等間隔に連なる小骨を、指先で確認しながら抜き取っていきましょう。
小骨は、頭側方向に少し傾けて抜き取るようにすると、身が割れることなく、きれいに取り除くことができます。
あじの三枚おろしの人気レシピ
三枚おろしにしたあじは、さまざまな料理に使うことができます。あじの三枚おろしの人気レシピをご紹介します!
あじの刺身
新鮮なあじが手に入ったら、すぐに三枚おろしにして、刺身でいただきましょう。まず骨抜きをした後、身から皮をはぎ取ります。次に包丁を斜めに入れて、上から下へ向けて切ってください。最後にしその葉、大根のツマと一緒にお皿に盛ったら完成です。
ソテー、塩焼き
三枚におろしたあじに、塩を振ります。フライパンにオリーブオイルを入れて両面を焼きましょう。お皿に盛り、レモンを添えたらできあがりです。
蒲焼き
三枚におろしたあじの水気をしっかり拭き取ります。片栗粉をまぶします。フライパンにサラダ油を入れ、あじを皮目から焼いてください。両面焼けたら、醤油、みりん、砂糖で作った合わせ調味料をフライパンに入れて、あじに絡めます。煮汁がなくなってとろみが出たら、皿に盛って完成です。いりごまや、しその千切りをのせても美味しいですよ。
なめろう、たたき
三枚におろしたあじの身を、包丁で叩いていきます。身が細かくなったら、生姜やねぎなどの薬味類、そして味噌を加えてください。さらに混ぜ合わせるように叩いていきましょう。よく混ざったら、お皿に盛り付けます。
骨に沿って包丁を入れるのが難しいな~…
もっと練習して、スマートにさばけるようになるぞ~!
魚は傷みやすいので、すぐに内臓を取り除いてペーパーに包み、
ラップできっちり包んで冷蔵保存してくださいね!
帰ったら、ママにも教えてあげよう
今日は、お魚パーティーだ~♪
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監修
森崎 繭香
お菓子・料理研究家/フードコーディネーター
【HP】 http://www.mayucafe.com/
料理教室講師、パティシエを経て、フレンチ、イタリアンの厨房で経験を積み、独立。
書籍、雑誌やWEBへのレシピ提供、テレビ・ラジオ出演など幅広く活動中。カフェやレストランでの経験を軸に、身近な材料を使った自宅でも作りやすいレシピを心がけている。
「野菜たっぷりマリネ、ピクルス、ナムル」(河出書房新社)、「いつものスープでアレンジレシピ60」「小麦粉なしでつくる たっぷりクリームの魅惑のおやつ」(ともに日東書院本社)、「型がなくても作れるデコレーションケーキ」(グラフィック社)など著書多数。