水分量がポイント!新米の美味しい炊き方
新米の美味しい炊き方を動画でご紹介します。
水分量がポイント!新米の美味しい炊き方
「うちのご飯は世界イチ」の番外編、お料理の基本をご紹介するミニレッスンへようこそ。
第28回は、「新米の炊き方」です。新米を美味しく食べられる炊き方をご紹介します。
マユ先生、6月に友人に田植えの体験イベントに誘われて
コウちゃんと一緒に行ってきたんです!
久しぶりに自然に触れ合うことができて楽しかったな~!
お米を初めから作るのって大変ですよね
コウちゃんも、田植えを楽しめてよかったね♪
まゆせんせい
パパね、こしがイタタだったんだよ
コっコウちゃん、余計な事言わないの!
…あ、そうそうイベントのお土産で新米をもらって
早速炊いてみたんですけど、お米がべちゃっとしちゃって…
新米は水加減がポイントですよ
今回は、新米の美味しい炊き方をご紹介しますので
一緒にやりましょう♪
そもそも新米の定義とは?
「新米は美味しい」といわれ、秋頃に米屋さんの店頭に並ぶ様子は壮観ですよね。新米と古米では、どんな違いがあるのでしょうか?
収穫年の年末までに包装された米
- 新米とは、秋に収穫され、その年を超えるまで(~12月31日)の間に精米・包装された米のことを指します。収穫から時間が経っていないことから、多くの水分を含んでいるのが特徴です。
古米と新米の違いは「水分」
毎年9〜10月に出回り始める新米。「ただ炊いただけの米が、何でこんなに美味しいんだろう…」と感激したことがある人もいるかもしれません。
新米がその年の米であるのに対し、古米は前年に収穫・包装された米のこと。
ちなみに前々年の米を古古米(ここまい)、その前年の米を古古古米(こここまい)といいます。
新米は水分量が多くやわらかくて粘りがあり、香りも抜群。古米はかためで水分量・粘りは少なく、古米特有の香りがあることなどがその違いです。
ただ、現在では米の貯蔵方法や調理法が進化・確立されてきています。湿度や温度を調整し、しっかりと保存されているため、古米でも美味しく食べることができますよ。
新米の美味しい炊き方
新米を美味しく炊くには、水分量の調整がポイント。上手に炊くためのコツを詳しくお教えします。
- 1合(180㏄)の計量カップで、山盛りに新米を入れます。
- 指や箸などで、平らにします。
- たっぷりの水を加えます。
- 軽く2~3回かき混ぜたら、すぐに水を捨てます。
- 指先を立ててやさしく弧を描くように20回ほどかき混ぜます。
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同様に水を加え、軽く混ぜる作業を2回ほど繰り返して、画像と同じくらい水が半透明になればOK。浸水させる場合は、20分ほど浸水させます。
※現在の炊飯器は、といですぐ浸水なしで炊けるものも多いです。不安な方は、取扱説明書を見て確認しましょう。
- 炊飯器の内窯にといだ新米を移します。新米は水分を吸収しやすい性質のため、炊く分量の目盛りより1~2mm分少ない水を加えます。
- 炊飯器にセットし、炊き上がったら蓋を開けます。
- すぐに底から空気を入れるようにほぐして混ぜます。
- ふっくらと空気が入るようによそいましょう。
無洗米の場合はどうやって炊くの?
無洗米とは、米ぬかをあらかじめ取り除いてある米のこと。粘りの強い米ぬかが残っていないため、米をとぎ洗いする必要はありません。
無洗米を炊く場合、普通の軽量カップに入れると、米ぬかがない分白米より米自体の量が多くなります。できれば無洗米専用の計量カップで量り、水は炊飯器の目盛りより多く入れましょう。米1カップにつき大さじ1~2杯の水をプラスするのがポイントです。
炊飯器以外の炊き方
米は炊飯器で炊くものと思っている人が多いかもしれませんが、鍋で炊いても美味しくいただけるんですよ!
土鍋や鍋で炊く場合
鍋で新米を炊くときは、洗ってしっかり水気を切った米を使いましょう。新米を鍋に入れたら米の1割増しの水を加え、夏場は30分、冬場は1時間~1時間30分ほど浸水させます。
蓋をして中火にかけて沸騰させ、土鍋の場合は蒸気が立ってきたら弱火にして15分加熱。
詳しくは「土鍋ご飯の炊き方」で説明しています。
ステンレスなどの鍋の場合は蓋をして沸騰させたら弱火で10分ほど加熱し、ピシピシと音が鳴り出したら火を止めます。土鍋のおこげは香ばしくて美味しいですが、普通の鍋だと焦げつくと大変なので、様子を見ながら加熱しましょう。
土鍋も普通の鍋も、蓋を開けて、泡が立っていたら弱火で1~2分追い炊きしてください。蓋を開けたことで中の温度が下がっているので、中火で10秒加熱します。そのまま10分蒸らしたらできあがり!
圧力鍋で炊く場合
圧力鍋を使うと、ほかの鍋よりさらに簡単に新米が炊けます。圧力鍋だと、浸水せずにそのまま炊ける場合が多いからです。もしやわらかめの米が好きという場合は、30分ほど水に浸けてから炊きましょう。
あとは蓋をして5分加熱し、10分蒸らしたらできあがりです。圧力切替タイプの鍋の場合は、取扱説明書に合わせてください。
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なお、炊飯器で炊くとかたくてパサパサしがちな玄米も、圧力鍋を使えばふっくらモチモチの炊きあがりに。
圧力鍋を使う場合は、玄米の水気を切ったら1〜2割増しの水に少々の塩を加えて1時間以上浸水させたあと25分程度加熱し、10分蒸らします。
圧力切替タイプの鍋の場合は、取扱説明書を確認してください。
まるで新米!?古米を美味しく食べるコツ
古米も、表面についたぬか臭さや酸化した部分を取ることで、より美味しく食べることができます。強めにといで、透明になるまで水を取り替えましょう。
また、乾燥している古米は、水を加えると炊きあがるごはんの量が増えます。ふっくらさせるためにも、1時間以上浸水してから炊くのがベター。
そして、パサパサした食感を無くす裏技は、もち米をプラスすること!
古米に対して1割程度のもち米を加え、水も同量増やして炊きましょう。新米と間違えるくらいに美味しく炊き上がりますよ。色つやも格段によくなるので、ぜひお試しを。
いろいろあったけど、前に習った基本の「美味しいお米の炊き方」とだいたい同じ手順なんですね!
そうですね、ただ新米はとぎ方からしっかりと手をかけることで、美味しく炊くことができますよ。適度にやさしく素早くとぎましょう!
よーし、次は失敗しないぞー!
コウちゃんもしんまいたべる♪
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監修
森崎 繭香
お菓子・料理研究家/フードコーディネーター
【HP】 http://www.mayucafe.com/
料理教室講師、パティシエを経て、フレンチ、イタリアンの厨房で経験を積み、独立。
書籍、雑誌やWEBへのレシピ提供、テレビ・ラジオ出演など幅広く活動中。カフェやレストランでの経験を軸に、身近な材料を使った自宅でも作りやすいレシピを心がけている。
「野菜たっぷりマリネ、ピクルス、ナムル」(河出書房新社)、「いつものスープでアレンジレシピ60」「小麦粉なしでつくる たっぷりクリームの魅惑のおやつ」(ともに日東書院本社)、「型がなくても作れるデコレーションケーキ」(グラフィック社)など著書多数。