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数の子の塩抜き方法

美味しく仕上げる、数の子の塩抜き方法をご紹介します。

  数の子の塩抜き方法

「うちのご飯は世界イチ」の番外編、お料理の基本をご紹介するミニレッスンへようこそ。
第114回は、「数の子の塩抜き」です。おせち料理に欠かせない数の子の、上手な下ごしらえについてご紹介します。


そろそろおせち料理の準備を始めなくっちゃ。
前回よりもレベルアップ目指して頑張るぞ〜!

じゃあ、今年は数の子をぜひ入れてほしいな!

そういわれると思って、今回は真っ先に数の子を買ってきたよ~♪
…えーと、これってそのままお重に入れていいんだっけ…?

ブ~~~!数の子を美味しく食べるには、塩抜きが必要!
これはまた俺の出番か?

あっ、フラッキー!
数の子の下ごしらえの方法、ぜひ教えて~。

よし!じゃあ、さっそく始めるぞ!

How to

数の子の塩抜きは水だけでできる!

ニシンの卵である数の子は、おせち料理の定番の一品。下ごしらえの塩抜きを丁寧に行なうと、美味しさがグンとアップします。

「数の子(塩抜き)の人気レシピの作り方」はこちら

「数の子の塩抜きに関するよくある質問」はこちら

材料(2人前)

塩漬けの数の子
200g
1,000ml(2〜3回分)
小さじ1(2〜3回分)

手順

数の子の塩抜きは、たっぷりの塩水で行ないます。水に塩を入れ、薄い塩水を作りましょう。|フラッキーのHow To「数の子の塩抜き方法」
数の子の塩抜きは、たっぷりの塩水で行ないます。
水に塩を入れ、薄い塩水を作りましょう。
塩水の中に、数の子を入れます。半日~1日の間、そのまま漬けておきましょう。|フラッキーのHow To「数の子の塩抜き方法」
塩水の中に、数の子を入れます。半日~1日の間、そのまま漬けておきましょう
途中で1~2回、塩水を変えます。約3~4時間おきに1度取り替えるとよいでしょう。|フラッキーのHow To「数の子の塩抜き方法」
途中で1~2回、塩水を変えます。約3~4時間おきに1度取り替えるとよいでしょう。
数の子の薄い膜(薄皮)を取り除きます。指の腹でやさしくこするようにして取り除きましょう。|フラッキーのHow To「数の子の塩抜き方法」
数の子の薄い膜(薄皮)を取り除きます。
指の腹でやさしくこするようにして取り除きましょう。
薄い膜を取り除いた数の子を、一口大に切ります。|フラッキーのHow To「数の子の塩抜き方法」
薄い膜を取り除いた数の子を、一口大に切ります。
器に盛ったら完成です。|フラッキーのHow To「数の子の塩抜き方法」
器に盛ったら完成です。

フラッキーのチェック

真水ではなく塩水で数の子を浸す理由とは?

塩水を使用するのは浸透圧を利用し、塩分濃度を調節させるためなんだ。真水は塩水に比べ塩分が早く抜けやすいけれど、表面の塩分が先に抜け、中身と表面で味に偏りが出る恐れがあるぞ。そのため、適切な分量の塩水で、数の子の塩分を抜いていく方法が効果的なんだ。

数の子は塩を抜きすぎると苦みが生じる?

塩抜きを成功させるには、ほどよい加減に塩気を残すのがポイントです。塩気が抜けすぎると、苦みが出ることがあるので注意が必要です。少し味見をして、そのままでも食べられるくらいの塩加減であれば問題ありません。塩抜きをしすぎて苦みが出てしまった場合は、分量より濃いめの塩水に1~2時間漬けてみましょう

【数の子の塩抜き】冷蔵や冷凍の保存方法は?

基本的に、数の子は冷蔵庫で保存します。数の子を冷凍すると、「プチッ」とした独特の歯ごたえが損なわれてしまうので、必ず冷蔵庫で保存しましょう。
塩抜き前、塩抜き後、味付け後それぞれの保存方法と保存期間を詳しくお伝えします。

●塩抜き前の場合
塩抜き前(塩漬け状態)の数の子は、冷蔵庫で長期保存ができます。
保存期間の目安は、約2~3か月です。

●塩抜き後の場合
塩抜き後の数の子も、冷蔵庫に入れて保存します。塩抜きをすると長期保存ができなくなるので、早めに食べるようにしてください。
保存期間の目安は、約3~4日です。

●味付け後の場合
味付けした数の子も、基本的には冷蔵庫で保存します。
ただし、冷凍すると特有のプチプチ感がなくなってしまうので、松前漬けやちらし寿司など、小さく刻んで使うような、食感があまり気にならない料理に入れる場合は冷凍保存してもよいでしょう。冷凍した数の子を使うときは、冷蔵庫に移し1日ほどかけてゆっくり解凍してください。
保存期間の目安は、冷蔵庫で約3~4日、冷凍庫で約3か月です。

数の子(塩抜き)の味付け方法とは?

おせちに入れる数の子は、醤油、めんつゆ、白だしなどで味付けするのが一般的です。それぞれの方法について、ご紹介するので見ていきましょう。

醤油で味付けする方法

醤油で味付けした数の子|フラッキーのHow To「数の子の塩抜き方法」

おせちに入れる数の子は、だし、醤油、みりんの合わせ地に漬け込んで味付けします。1日程度漬けたら、食べやすい大きさに切り分けて盛り付けましょう。仕上げに削り節を散らして完成です。

白だしで味付けする方法

白だしで味付けした数の子|フラッキーのHow To「数の子の塩抜き方法」

数の子の量にもよりますが、たとえば数の子4本であれば、大さじ2の白だしに、大さじ1のみりんと400mlの水を加えたもので味付けをします。仕上げに、削り節を散らして完成です。

めんつゆで味付けする方法

白だしの代わりにめんつゆで味付けもできます。数の子4本に対して3倍濃縮のめんつゆで行なう場合は、大さじ2を目安に代用できます。2倍濃縮のめんつゆの場合は、大さじ3程度を目安に代用可能です。

数の子(塩抜き)の人気レシピの作り方

塩抜きした数の子を美味しくいただける、人気レシピをご紹介します。

松前漬け

塩抜きした数の子を使った松前漬け|フラッキーのHow To「数の子の塩抜き方法」

数の子にするめや昆布などを合わせて漬けた、北海道の郷土料理です。
軽くあぶるか、酒に浸してやわらかくしたするめを5cm長さに切ります。昆布とにんじんも、するめと長さを合わせて細切りにしてください。塩抜きして適当な大きさにちぎった数の子と合わせ、煮切りした酒、醤油、塩少々と共に保存容器へ。液が少なくなったら継ぎ足しながら、1週間程度漬けたら食べ頃です。

数の子のディップ

塩気のある数の子は、クリーミーなディップの具材にもぴったり。室温に戻したクリームチーズに、おろしたにんにく、醤油、粗びき黒こしょう各少々と、塩抜きした数の子を加えてよく混ぜます。薄切りにしたバゲットやクラッカーと一緒にカナッペとして食べるのも絶品です。

数の子のサラダ

数の子が余ってしまったときは、サラダにするのもおすすめです。塩抜きして一口大に切った数の子と粗くつぶしたゆで卵、ゆでたブロッコリーに、マヨネーズを加えて混ぜます。すべての材料を小さく切ってタルタルソースのようにしても楽しめます。

「数の子の塩抜き」に関するよくある質問

数の子の塩抜きに関するよくある質問をご紹介します。

塩抜き前の数の子の保存方法は?

冷蔵庫で、約2~3か月を目安に長期保存できます。

塩抜き後の数の子の保存方法は?

冷蔵庫で3~4日間を目安に保存します。塩抜き後は長期保存ができないので、なるべく早めに食べましょう。

味付け後の数の子の保存方法は?

味付け後の数の子は冷蔵庫で保存し、手作りの場合は約3日が目安です。冷凍すると数の子特有のプチプチ感がなくなってしまうので、基本的に冷凍保存はしません。ただ、ちらし寿司や松前漬けのように、細かく刻んで食感があまり気にならない料理に使う場合は、そのまま冷凍庫に入れてもいいでしょう。
解凍の際には、冷凍庫から冷蔵庫に移し1日置くと食べ頃になります。

数の子に苦みが出る原因は?

塩水で漬けた際に、数の子から塩気が抜けすぎてしまったためです。この場合は、分量をより濃くした塩水で浸すと、塩気が戻って苦みを感じにくくなるでしょう。

数の子に苦みが出てしまった場合は?

塩抜きの際、数の子の塩気が抜けすぎてしまうと苦みの原因となります。この場合は、分量(数の子200gに対して、水1,000mlと小さじ1の塩)より濃い塩水で1~2時間浸してみると、苦みを感じなくなります。

数の子の塩抜きに適した塩分濃度は?

数の子の塩抜きに適した塩分濃度は、0.5%です。3~4時間おきに1~2回、同分量の塩水を作り替えて行ないます。ただし、数の子の塩気が抜けすぎる場合は、より塩分濃度を濃くして浸します。

数の子の塩抜きは、なぜ真水ではなく塩水を使用するの?

塩水での浸透圧を利用して、数の子の塩抜きをするためです。真水は塩分が早く抜けるものの、表面のほうが先に抜けてしまうため、中身と表面で味にばらつきが出てしまいます。

数の子を塩抜きする時間は?

数の子200gに対し塩分濃度0.5%の塩水で3~4時間ほど塩抜きします。これを1~2回繰り返しましょう。

数の子は塩抜きしなくてもそのまま食べられる?

塩気が強すぎて食べられないでしょう。美味しく食べるには、薄い塩水での塩抜きが必要です。

数の子の塩抜きは常温で行なう?

冷蔵庫で塩抜きをします。数の子200gに対し塩分濃度0.5%の塩水で半日ほど行ないましょう。

数の子の下ごしらえって難しいのかと思ったけど、
コツを押さえれば簡単なのね!

美味しい数の子が入って、今回のおせち料理は素敵なものになりそうだね。

おしょうがつ、たのしみ~♪

数の子はおせち以外にもいろいろ使える食材なんだ。
残ったら、ちらし寿司やパスタの具にするのもおすすめだぞ!

和風にも洋風にもアレンジできるんだ!
これからは、お正月以外にも使ってみようかな♪

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監修 森崎 繭香 お菓子・料理研究家/フードコーディネーター
【HP】 http://www.mayucafe.com/

森崎 繭香

料理教室講師、パティシエを経て、フレンチ、イタリアンの厨房で経験を積み、独立。
書籍、雑誌やWEBへのレシピ提供、テレビ・ラジオ出演など幅広く活動中。カフェやレストランでの経験を軸に、身近な材料を使った自宅でも作りやすいレシピを心がけている。
「野菜たっぷりマリネ、ピクルス、ナムル」(河出書房新社)、「いつものスープでアレンジレシピ60」「小麦粉なしでつくる たっぷりクリームの魅惑のおやつ」(ともに日東書院本社)、「型がなくても作れるデコレーションケーキ」(グラフィック社)など著書多数。

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