ゴーヤの下ごしらえの方法。苦みを和らげるコツをご紹介
ゴーヤの正しい下ごしらえの方法をご紹介します。
ゴーヤの下ごしらえの方法。苦みを和らげるコツをご紹介
「うちのご飯は世界イチ」の番外編、お料理の基本をご紹介するミニレッスンへようこそ。
第97回は、「ゴーヤの下ごしらえの方法」です。夏が旬のゴーヤは、独特の苦味が特徴の野菜です。ちょうどよい苦味に抑えつつ、美味しく仕上げるゴーヤの下ごしらえの方法をご紹介します。
おっ、ゴーヤだ!ずいぶんたくさんあるね。どうしたの?
沖縄出身の同僚からいただいたの!ご実家からたくさん送ってもらったんだって〜
ゴーヤチャンプルーを作ってみたいんだけど、どうやって下ごしらえすればいいんだろう…?
うーん、実は僕も自分で買ったことはないんだよね。適当にやって苦〜くなったらいやだしなあ…
これは俺の出番だな!ゴーヤは、正しく下ごしらえすることでより美味しく食べられるぜ!適度な苦味がゴーヤのポイントだけど、ひと手間加えれば和らげることもできるぞ!
さすがフラッキー!さっそくゴーヤの下ごしらえの方法を教えて〜!
ガッテン承知!
ゴーヤの下ごしらえの方法
ゴーヤの苦味は大事な個性でもありますが、あまりに強すぎると食べづらいことも。正しく下ごしらえすることで、程よい苦味を生かしながら、マイルドに仕上げることができますよ。手順をご紹介します。
材料
手順
- ゴーヤは軽く洗っておきます。次に、両端を少し切り落とし、縦半分に切ってください。
- スプーンを使って、ゴーヤの中の白いワタを削ぎ取りましょう。
- ゴーヤを切っていきます。切り方は料理によりますが、サラダや和え物、おひたしなどにするときは2㎜~3㎜、炒め物にするときは5㎜程度の厚みになるように、端から薄切りにしてください。
- 塩もみをします。ボウルに薄切りにしたゴーヤと塩を入れて、よくもんでください。そのまま10分程度置いて、最後に水気を切りましょう。炒め物に使う場合は、これで下ごしらえは完了です。
ゴーヤは水にさらさなくても大丈夫!
塩でもむだけで、ゴーヤの苦味は適度に落ちるのさ。ただ、「もっと苦味を和らげたい!」という場合は、砂糖も使ってゴーヤをもむといいぜ!
その場合、ゴーヤ1本に対して、塩小さじ1/2、砂糖小さじ2でやってみよう。もんだら10分置いて、水気を切ったら完了だ。出てきた水分には苦味が溶け込んでいるから、使わずに捨ててくれよ!
塩だけでもむ場合も、塩と砂糖でもむ場合も、料理の味付けに塩と砂糖を使うなら、もんだ後洗い流さなくてOK。下味になるから、そのまま調理しよう!
「砂糖を入れてもんだけど、甘くなったら困る…」という場合は、サッと水洗いしてから調理すれば大丈夫だぜ!
- 10秒程度サッと湯に通したら、ざるにあげます。ゆですぎると歯ごたえが弱くなってしまうので注意しましょう。
- 粗熱が取れたらギュッと絞って、下ごしらえ完了です。
ゴーヤの保存方法
ゴーヤは水気と乾燥に弱い野菜です。すぐに食べるなら常温でも保存できますが、そのまま放置すると黄色く変色したり、味が落ちたりしてしまいます。美味しさを保つ保存方法をご紹介しましょう。
冷蔵保存の方法
基本的に、夏場は冷蔵保存しましょう。まずゴーヤを縦半分に切り、ワタをスプーンですくい取ります。ワタや種は傷みやすいので、取り除くことで長持ちしやすくなります。
キッチンペーパーで水分を拭いたら、ラップに包んで冷蔵庫の野菜室に入れます。立てた状態で保存しましょう。立てて置くのは、栽培しているときと同じ状態にすることで、持ちがよくなるといわれているからです。
保存期間の目安は、約1週間です。
冷凍保存の方法
長期間保存したい場合は、冷凍保存がおすすめです。まずゴーヤを縦半分に切り、ワタをスプーンですくい取ります。使いやすい大きさに切ったら、ファスナー付き保存袋に入れて冷凍します。できるだけ重ならないように、薄く広げて入れるのがポイントです。使うときに取り出しやすくなります。食べる際は、凍ったまま加熱調理してください。
保存期間の目安は、約2週間です。
加熱調理ではなく、和え物などに使いたい場合は下ゆでしてから冷凍しましょう。
下ごしらえの方法と同じ手順で下ゆでをしたら、キッチンペーパーでしっかり水気を拭き取ります。重ならないようにファスナー付き保存袋に入れて、冷凍保存しましょう。
食べる際は、凍ったまま加熱調理するか、流水に1〜2分当てて解凍して使用してください。
保存期間の目安は、約2週間です。
ゴーヤを使った人気レシピ
ゴーヤの程よい苦味は、料理のアクセントになります。卵や豆腐など、コクのある食材との相性が抜群です。また、ゴーヤは食欲を増進する働きが期待できるので、暑くて食欲が湧かないときにもおすすめ。ここでは、そんなゴーヤを使った人気レシピをご紹介します。ぜひお試しください!
ゴーヤチャンプルー
ゴーヤの佃煮
ゴーヤカレー
ゴーヤと一緒にトマト、なすなどの夏野菜を入れたカレーです。
食べやすい大きさに切った玉ねぎ、なす、にんじん、じゃがいも、豚肉と、下ごしらえしたゴーヤを用意します。鍋にサラダ油を入れて中火で熱し、食材を入れて炒めます。玉ねぎがしんなりしてきたら、ホールトマトとローリエを加えて煮込みましょう。全ての食材に火が通ったら、カレールウを加えてできあがりです。
簡単キーマカレーに入れても美味しいですよ。
下ごしらえしたゴーヤで、ゴーヤチャンプルーを作ってみたの!どう?
うん、美味しい!ゴーヤの歯ごたえとちょうどよい苦味が、ふわふわの卵によく合うな〜
いい出来だぜ!さすが、俺様が教えただけあるな!
ちなみに、豚肉をランチョンミートにして作ると、より本場の味に近付くぞ!
塩気が強くなるから、塩もみしたゴーヤを使う場合は味付けのときに調整しよう。もちろん苦味が気にならなければ、塩もみせずに炒めてもOKだぜ!
本場の味も食べてみたーい!よし、次はランチョンミートを使ってみようっと!
コウちゃんはゴーヤどう?苦くない?
ちょっとにが〜い!でもおいしい〜
コウちゃん、いいぞ!トライすることが大事なんだ。人生は甘いだけじゃないからな…!
なんだかフラッキー、哀愁漂っているけど…?
とにかく、初めてのゴーヤチャンプルーが“苦い思い出”にならなくてよかったわ!
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監修
森崎 繭香
お菓子・料理研究家/フードコーディネーター
【HP】 http://www.mayucafe.com/
料理教室講師、パティシエを経て、フレンチ、イタリアンの厨房で経験を積み、独立。
書籍、雑誌やWEBへのレシピ提供、テレビ・ラジオ出演など幅広く活動中。カフェやレストランでの経験を軸に、身近な材料を使った自宅でも作りやすいレシピを心がけている。
「野菜たっぷりマリネ、ピクルス、ナムル」(河出書房新社)、「いつものスープでアレンジレシピ60」「小麦粉なしでつくる たっぷりクリームの魅惑のおやつ」(ともに日東書院本社)、「型がなくても作れるデコレーションケーキ」(グラフィック社)など著書多数。