瓶の煮沸消毒のやり方は?保存容器を清潔に保つ方法を解説!
瓶やプラスチック保存容器などを、煮沸消毒する方法をご紹介します。
瓶の煮沸消毒のやり方は?保存容器を清潔に保つ方法を解説!
「うちのご飯は世界イチ」の番外編、お料理の基本をご紹介するミニレッスンへようこそ。
第160回は、「瓶の煮沸消毒の方法」をご紹介します。瓶やプラスチック保存容器などの煮沸消毒のやり方を分かりやすく動画で解説します。
いちごをたくさんいただいたから、いちごジャムを作ってみた!
ジャムの空き瓶があるから、それに保存しようっと
おいおい、そのままジャムを入れるのはよくないぞ!
瓶に保存するときは、煮沸消毒してからじゃないと
ジャムにカビが生えるぜ!
えっ、そうなの?
フラッキー、煮沸消毒の方法を教えて~!
よし、教えてしんぜよう!
瓶の煮沸消毒のやり方
市販のはちみつやジャムなどが入っていた瓶を、食品の保存容器として利用している人は多いと思います。使い回しが利く瓶ですが、食品を瓶に入れて保存する前に、しっかり消毒して殺菌する必要があります。瓶を消毒してから使用しないと、瓶や蓋に付着している菌が繁殖して、食品が腐食したり、カビが発生したりします。特にジャムや果実酒など長期間保存する食品の場合、容器を消毒しておかないとせっかく作った食品の傷みが早まってしまいます。
消毒には「煮沸消毒」という方法があります。煮沸消毒とは、熱湯でぐつぐつ煮て、殺菌する消毒方法のことです。熱に弱い雑菌は、一定の時間煮沸することによって、殺菌することができます。
ただし、耐熱性のないガラス容器やプラスチック、メラミン素材、ポリエステルやナイロンの布、漆や木製のもの、革製品など、熱に弱い素材は煮沸消毒には向きませんからご注意くださいね。
今回は、瓶とプラスチック保存容器の煮沸消毒の方法をご紹介します。
手順
-
瓶が入る大きさの鍋を用意します。
鍋底にふきんを敷きましょう。瓶は先に洗っておきます。
瓶がぶつからないように鍋底にふきんを敷く!
- 瓶が完全に浸るくらいの水を入れて、沸騰させます。
瓶は最初から鍋に入れよう!
- 沸騰したら弱火にして、5分程度煮沸します。
-
箸またはトングで取り出します。やけどしないように注意して取り出しましょう。
逆さまにして自然乾燥させたら完了です。
熱湯消毒も手軽で便利!
煮沸消毒のほかに熱湯を使って簡単に消毒する方法があります。熱湯消毒は、保存容器に沸騰したお湯をかけて消毒する方法です。
一般的に80度以上のお湯を10秒以上かける方法を熱湯消毒といい、80度以上のお湯で10分以上煮沸することを煮沸消毒といいます。
熱湯消毒は、煮沸消毒に比べると殺菌作用は緩やかですが、手軽にできる便利な消毒方法です。
赤ちゃん用アイテムの煮沸消毒
赤ちゃんは免疫力が備わっていないため、口にするものには配慮が必要です。特に口にする機会が多い哺乳瓶は、毎回煮沸消毒するようにしましょう。ミルクには栄養成分が多く、わずかでもミルクが哺乳瓶に残っていると雑菌が繁殖してしまいます。雑菌は洗っても簡単に除去できないため、哺乳瓶は煮沸消毒してから使うようにしてくださいね。
なお、プラスチック製のおもちゃの場合は、煮沸消毒すると変形する可能性があるため、熱湯消毒を行ないます。布製のぬいぐるみなら、洗濯してきれいにしておきましょう。
プラスチック保存容器の消毒のやり方
食品を保存するために大活躍するプラスチック保存容器も消毒しておきたいアイテムです。プラスチック保存容器の消毒の方法をお伝えします。
鍋で煮沸消毒する
- プラスチック保存容器の耐熱温度を確認します。
耐熱性でない容器はアルコールで消毒を!
耐熱性でない場合は、アルコールで消毒するといい!ホワイトリカーのような30度前後のアルコールでも一定の効果はあるが、高濃度のアルコールを使うとより効果的だ!
アルコールをキッチンペーパーに染み込ませて瓶をくまなく拭くか、スプレータイプのアルコールを吹きかけて、キッチンペーパーで拭かずに乾くまで放置しよう!
アルコールが乾けば、消毒完了だぜ!
- プラスチック保存容器が入る大きさの鍋にお湯を沸かします。
- 沸騰したらプラスチック保存容器を入れ、5分程度煮沸します。
- 箸、またはトングで取り出し、逆さまにして自然乾燥させたら完了です。
電子レンジで消毒する
- プラスチック保存容器に少量の水を入れて、蓋をします。
電子レンジが使用可能か忘れずに確認!
- 600Wに設定した電子レンジで1分半加熱します。
- レンジから取り出してしばらく置き、容器が冷めたら水を捨てます。
-
逆さまにして自然乾燥させます。
消毒完了です。
保存容器に作り置きできる人気のレシピ
瓶やプラスチック保存容器に長期保存できる人気のレシピをご紹介します。
梅酒
2年もの、5年もの、ときには10年ものがあるほど、手作りの梅酒は長期保存が可能な飲料です。青梅を水洗いし、キッチンペーパーにのせて1個ずつ拭き、竹串で青梅のヘタを取り除きます。煮沸消毒した保存瓶に、青梅、氷砂糖を交互に入れ、最後にホワイトリカーを注ぎ、冷暗所に置きます。3ヵ月程度たてば飲めるようになります。また、ホワイトリカーを入れなければ、子どもも飲める梅ジュースになりますよ。
いちごジャム
手作りのいちごジャムは、果肉がごろごろしていて格別な美味しさです。いちごはヘタを取り、縦半分にカットします。ボウルにいちご、砂糖、レモン汁を入れて混ぜ、ラップをします。1時間程度常温で置いた後、鍋に入れて中火で煮ます。焦げないようにときどき混ぜながら、煮汁が半量程度になるまで煮詰めます。冷めたら消毒した保存瓶に入れて密閉します。トーストやヨーグルトにトッピングして召し上がれ。
レモンのはちみつ漬け
夏バテ防止や風邪の予防にもなる、ビタミンCがたっぷり含まれたレモンのはちみつ漬けのレシピです。レモンをよく洗い、薄い輪切りにします。保存容器にレモンを入れ、はちみつをかけます。レモンが浮かないようにたっぷりはちみつを注いだら、密封します。1日以上置いたら完成です。シロップを冷やした炭酸で割ると、真夏にぴったりの爽やかなドリンクになります。レモンのスライスはそのまま美味しくいただけますよ。
瓶を十分煮沸消毒したから、これでジャムを保存できる~♪
プラスチック保存容器も消毒しておいたよ!
雑菌が増えるこれからの梅雨の時期も安心だね
煮沸消毒は鍋だけでなく、フライパンでもできるんだぜ!
時々、保存容器を煮沸消毒して、食品が傷まないようにしっかりと保存してくれよな!
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監修
森崎 繭香
お菓子・料理研究家/フードコーディネーター
【HP】 http://www.mayucafe.com/
料理教室講師、パティシエを経て、フレンチ、イタリアンの厨房で経験を積み、独立。
書籍、雑誌やWEBへのレシピ提供、テレビ・ラジオ出演など幅広く活動中。カフェやレストランでの経験を軸に、身近な材料を使った自宅でも作りやすいレシピを心がけている。
「野菜たっぷりマリネ、ピクルス、ナムル」(河出書房新社)、「いつものスープでアレンジレシピ60」「小麦粉なしでつくる たっぷりクリームの魅惑のおやつ」(ともに日東書院本社)、「型がなくても作れるデコレーションケーキ」(グラフィック社)など著書多数。