第13話 片付けができない人のクセ?魅惑のポイポイ
片付け上手なお母さんの教えもあって、何とか部屋も片付いてきたんだけど、昔からの片付けないクセがどうも直らないんだよね。ちょっと気が緩むと、またいつものようになっちゃうんだけど。これってどうしたらいいのかな~…。
» 前回はこちら「いつの間にか散らかる…片付いた部屋を維持するコツとは?」
「お家に到着~」
みぃちゃん、大きな公園は楽しかった?
楽しかった!また行きた~い!
みぃちゃん、元気すぎだよ…
ほら、帽子とって(ポイッ)
お、チラシ入ってたよ
新しくファミレスできるんだって(ポイッ)
へぇ~、近くていいね~!
あら、みぃちゃん汗びっしょりだ…
着替えちゃおっか(ポイッ)
さっき買った雑誌
とりあえずここ置いとくね(ポイッ)
もぉ、みぃちゃん!
お人形さんはあとでね…(ポイッ)
ちょっと待ったーーー!!
え?なに?
うわっ!お義母さん、もうメガネモード…
ちょっと、あなたたち!
さっきからポイポイポイポイポイって
ソファや床に置いちゃって!
ポイポイポイポイっ♪
そうやってちょい置きするから、
片付けるのが面倒になるのよ!
ちょい置きは、散らかりの元よ!
脱いだ服や洗濯物、買ってきたモノなどを
とりあえず床に置いたり…
外出から戻ってきて、上着をソファに置いちゃったり…
毎日、無意識にやっている、あまりよくない習慣ね。
まずはちょっと一息入れたかったり、
面倒に感じる気持ちも分からなくもないけれど、
結局、あとであとで…って溜まってしまうのよね。
とは言っても、「ソファに置いてはダメ」なんてルールを決めても
いきなり習慣を変えるのは難しいだろうから、
収納方法を工夫してみてはどうかしら?
たとえば、上着をソファに置いてしまうなど、ちょい置きのクセがあるならば、
ソファや椅子の近く、または帰宅動線上に上着の収納上着の収納場所をつくるのよ。
帰宅動線というのは、 玄関からひと通り荷物を片付けて
くつろぐまでの行動の道筋のことね。
そうすると、くつろぐスペースに行く前に
上着を収納することができるから、いつもの行動をちょっと変えるだけで済むのよ。
アクション数を減らして「脱・ちょい置き」
サクラやショウくんは、ちょい置きのクセが結構あるみたいだから、
アクション数の少ない収納がオススメね。
上着だけじゃなくて、みぃちゃんの帽子やバッグとか毎日使うモノは、
いっそのこと見える収納にして 片付けやすくするとラクになるわ。
見える収納だと、クローゼットを開けて…といった
ワンアクションが減るから、ちょい置きのクセを変えやすくなるわね。
習慣に合わせて、モノの適正量や収納場所を考えることがポイントよ。
ちょい置きしにくくなる場所づくりをしましょう!
モノをちょい置きしてしまう人の心理や行動って、実は共通しているの。
それは日常的によく居る場所に置きがちなことと、
ちょうどいい高さに置き場所があると、つい置いてしまうこと。
手元に持っている書類や洋服を「とりあえず」置きたいとき、
ちょっと回りを見回してみると、気軽における高さのテーブルがある、
なんてよくあるわよね。
リビングは生活していく中で、過ごす時間も多い場所だし、
ソファも「とりあえず」の置き場所にされがち。
それから出入りで必ず通るときの玄関も注意ね。
下駄箱の上に、「とりあえず」郵便物を置いてしまうのは、
家中が散らかってしまう原因の1つよ。
“「とりあえず」モノを置くこと”を少しでもなくすためには、
アクションの少ない収納をつくるほかにも、
置き場所にちょっとした工夫をするというやり方もあるわ。
例えば、今挙げたような玄関には、観葉植物や装飾品などのインテリアを飾って、
置き場所のスペースをつくらないようにしてあげるの。
また、「とりあえず」モノを置いてしまうのは、その習慣ができているの。
習慣は、一度に大きく変えようとしてもダメよ。
少しずつ、変えていくつもりでいて。
たとえば、モノが散らかっているテーブルには、
「ちょい置き」をしているモノの近くに収納場所を設けると良いわ!
こんなふうに、ちょい置き場所にちょうどいい高さのテーブルも、
普段からきれいにしておけば、
書類を置いたときに雰囲気が崩れることで、
罪悪感を抱くようになるんじゃないかしら?
率先して片付けようという気持ちになれば、
自然にモノは散らからなくなるはずよ。
こんなふうに、ちょい置きしてしまいがちな場所に、
ちょっとした工夫を加えてみるのもオススメ。
判別が必要なものは「一次置きスポット」を作ってみて!
ちょい置きをなくしたいとはいえ、忙しい朝だったり、
判別が簡単にはできないモノがあったり、
なかなかすぐには整理ができないこともあるわよね。
そういうときは、テーブルの近くに収納場所をつくるか、
「一時置きスポット」をつくって、あとで分類するという方法があるわ。
小さなカゴやボックス、収納するモノは何でもいいのだけれど
一時置きスポットを使う場合には、ルールを決めることが大切よ。
- 紙類の場合は、必要なものモノか・捨てるモノかを判断する
- 元に戻すタイミングを決める
一時置きスポットにずっと置きっぱなしにしては、
部屋が片付いていないのと一緒よね。
だから、紙類の場合はそもそも必要なモノなのかを判断して、
不要な場合はすぐに捨てるようにするのよ。
一時置きボックスに入れたモノを、
正しい収納場所に戻すタイミングをきちんと決めておくこと。
例えば、週末に…とか、みぃちゃんが寝たら…のように、時間で決めたり
ボックスに目印をつけて、それを超える量になったら片付ける…
といった方法もあるわね。
「一時置き」のスポットづくりは、家以外でも役立つアイデアよ。
ショウくんなんかは、仕事場で活用してみるのもいいのではないかしら。
ついやってしまいがちな「ちょい置き」だけど、
もし、そのクセを変えるのが難しいと思ったら
収納場所や収納方法の工夫をしてみる、というアプローチの仕方も試してみて!
子供は常に大人(親)の行動を見ているものよ。
サクラやショウくんもちょい置きのクセを直すように頑張って、
みぃちゃんの見本になってあげてね!
… 次の日 …
ふぅ~ただいまーっと!
なかなか美味しかったね、あのファミレス!
子ども連れも多かったから
行きやすくていいよね
じゃぁ、俺はビールでもう一息いれようかなっと…
みぃちゃんは、お風呂に入って
ねんねかなっと…
しまった…また、いつものクセで…
ポイポイしそうになってた…
みぃちゃんのおかげで
「ちょい置き」のクセ、直せそうだね
長年のクセってそう簡単には直らないものだよね。でも、ちょい置きのクセに合わせて収納方法を変えるって、なんだか逆転の発想だし、これなら私のクセも直せるか…な?
監修 今井 知加
資格:薬剤師・整理収納アドバイザー2級認定講師・企業内整理収納マネージャー など
著書:「そうじ嫌いでも部屋がずっとキレイな収納のきほん」(KADOKAWA)
効率よく家事をするための「片付け力」を身に着ける方法を、スクールやメディアを通して発信。苦手なものをラクに終わらせて、自分の時間や家族との時間を充実させる方法をご案内。