番外編4 冷蔵庫を整理して、使いやすく見やすく上手に食材管理!
どこに何が入っているかが分かりづらい、我が家の冷蔵庫。さっきからみぃちゃんはプリン、パパはビールを探して大騒ぎ!そういう私も、料理するたびに食材を捜索…。あ〜あ、冷蔵庫がすっきりしていたら、時間も電気代も節約できそうなのに。整理整頓の方法が知りたい!
ママ、みぃちゃんのプリン、どこ?
ん~?冷蔵庫の下の段に置いたよ。みぃちゃん取れるかな〜?
いすにのったらとれるよ〜!
…あれ?プリンないよー
どれどれ。ああ、ここだ!下の段じゃないよ。プリンは上の段の奥に入っていたよ
な〜んだ、上の段だったのかー!
「な〜んだ」じゃないわよ、サクラ。何がどこにあるのか、冷蔵庫の中をちゃんと把握しなくちゃ!それにプリンを上の段に置いていたら、みぃちゃんが取れないじゃないの
そうか。そういうことなら、僕のビールが一番低い所にあるのもいけないのかな
そういうこと!冷蔵庫の中身をすっきりきれいに整理整頓して、みんなが使いやすくする方法を伝授するわよ
冷蔵庫の整理の基本「定位置を守るべし」!
何がどこにあるのか、家族みんなが分かる共通のルールを作るのが冷蔵庫内の収納術のコツよ。たとえば、「プリンはいつもここ」という具合に、よく買う食材は定位置、決まった場所に収納しましょう。
そして定位置を管理するには、「ラベリング」が大切!直接冷蔵庫にものを積み重ねるんじゃなくて、ラベルを貼ったトレーやケースにまとめるの。
たとえばみぃちゃんのおやつは、「みぃちゃん」と書いたラベルを貼ったケースに入れておくのよ。そこに、プリンやゼリーはまとめておくといいわ。ほかのラベリングの例としては、朝食に使うヨーグルトやジャムをまとめた「朝食」、醤油やソースをまとめた「調味料」、作り置きしたおかずを入れる「常備菜」などがあるわね。これはあくまで例だから、自分たちが分かりやすいようにグルーピング・ラベリングしてOKよ。
まとめるときは白や透明の浅い収納ケースを使うと、何が入っているのかが分かりやすくなるわ。特におすすめなのは、冷蔵庫の奥行きを生かせる縦長のトレー。奥の方に入っている食材って、手前の食材を避けないと出せない分、使いづらいわよね。でも、トレーにのせた状態で入れておけば、トレーを引けば簡単に取り出せるから便利よ。ほかにも次のようなメリットがあるから、ぜひトレー収納を取り入れてみてね。
<トレーを使うメリット>
- 奥のものを確認しやすくなる
- 食べるとき、料理に使うときに運びやすくなる
- まとめて取り出せるので、冷蔵庫内を掃除しやすくなる
- 汚れたときも、トレーを洗うだけできれいにできる
土の付いた野菜など、汚れが冷蔵庫内に落ちやすい食材もトレーを使うといいわ!
冷蔵室・野菜室・冷凍庫。それぞれの収納ポイントとは?
食材の定位置は、各家庭の使いやすい場所に決めるのが一番。とはいえ、「どういう風に場所を決めればいいか分からない」という人もいるんじゃないかしら。
冷蔵室・野菜室・冷凍庫、どこに入れるかによって収納するときのポイントは違うの。だから、それぞれのポイントを押さえておくと、定位置が決めやすくなるわよ。詳しく紹介するから、参考にしてみてね。
冷蔵室は、賞味期限&使用頻度別に食材を入れるのがおすすめ!
冷蔵室は、賞味期限の長さと使用頻度で定位置を考えるといいわ。
賞味期限の長い味噌やビール、たまにしか使わない食材は上の段、賞味期限の短いお惣菜や、毎朝使うバターやヨーグルトは取り出しやすい中下段、という具合にね。こうすることで、「冷蔵室内で食材を腐らせてしまった」「まだあるのに、見つけられずに新品を買ってきてしまった」という事態を防ぐことができるわよ。たとえば、以下のような振り分け方がおすすめよ。
●上段
賞味期限の長いもの、使用頻度が低いもの:味噌、梅干し、粉物、お酒など
●中下段
賞味期限の短いもの、使用頻度が高いもの:卵、ジャム、作り置きのお惣菜など
●ドアポケット
調理中すぐに取り出したいもの、1日に何度も使うもの:醤油、ソースなどの調味料、わさびやからしなどのチューブ、ペットボトルの飲料
●チルド室
生鮮食品:肉、魚など
特に賞味期限の短い食品は、賞味期限の表示を手前にして、見えやすい状態で保存するようにしてね。
野菜室は、紙袋やケースを使って「立てて収納」!
野菜室は冷蔵庫と違って仕切りが少ないし、深さがあるから上手に収納するのが難しいわよね。そこでおすすめしたいのが、紙袋やケースを使って立てて収納すること!野菜は、畑に生えているときと近い状態にして置くと、新鮮さを保って保存できるのよ。
だから、ほうれん草や小松菜、長ねぎなどの青菜は、縦長の紙袋やケースに立てて入れた状態で、野菜室に入れましょう。紙袋やケースは仕切り代わりになるから、どこに何が入っているかも分かりやすくなるわよ。
また、野菜室がいっぱいにならないようにするためにも、常温保存できる野菜は選別しておくといいわ。たとえば、切る前の玉ねぎやじゃがいも、かぼちゃは基本的に常温保存でOKよ。
冷凍庫はエリア分け×立てて収納がおすすめ!
上段と下段に分かれた引き出し型が多い冷凍庫。つい重ねて収納してしまいがちだけど、野菜室同様、袋やケースに入れて立てて収納するのがおすすめよ。そして見えやすい上段は、カット野菜などのまだ素材の状態の食材。死角になる下段は、加熱調理するだけで食べられる食品、という分け方で収納すると、食材の使い忘れを防ぎやすくなるわ。さらに細かくグルーピングしたいときは、各段にトレーや仕切りスタンドを入れて、その中に食材を収納してね。
そして、ラベリングをするのも忘れずに!立てて収納すると、すっきりする代わりに中身が分かりづらくなるから、袋の上部に日付と食材名を書くといいわよ。これで、いつ冷凍した何の食材かが一目瞭然よ。
整理整頓ができたら定期的な掃除も取り入れて!
これまで説明してきた方法で冷蔵庫の整理整頓ができたら、次は定期的な掃除も取り入れてみて!トレーやケースに入れて収納すると、冷蔵庫に入っているものの出し入れが簡単にできるはずよ。一度に全体の掃除をするのは大変だけど、1日に1段ずつ棚板を拭くのを習慣にすれば、手軽に清潔さを保てるわ。そして、食材の在庫点検も同時に行えば一石二鳥♪
冷蔵庫をすっきりきれいにしておくことは、食中毒やにおいの発生防止にもなるの。ぜひ定期的な掃除を心がけてね。
よ〜し、これで整理は完璧よ!
ママ、おなかいっぱいになっちゃった。プリン、あとではんぶんたべる〜
はいはい。みぃちゃんのプリンは下の段の、このケースに入れておくからね。うさちゃんのシールが貼ってあるから、分かりやすいでしょ?
よかったわね、みぃちゃん。これから冷蔵庫の中を探さなくてもいいのよ♪
なるほど。僕のビールは一番上の段にまとめたんだね!こうしておくと、在庫が一目で分かって便利だな〜
お母さん、ありがとう。おかげで助かっちゃった!整理整頓したら、スペースに余裕が出て見やすくなったわ!
見違えたわ〜!整理できていると食材の在庫確認がしやすくなるから、これからはムダ買いもなくなるわね!
ギクッ。空いたスペースに私の缶チューハイの在庫、追加する気満々だったんだけど…
おいおいっ!
驚いた!冷蔵庫の整理整頓をしてみたら、いいことがたくさん!みぃちゃんもパパも、どこに何があるか、私に聞かなくても分かるようになったし。それぞれの食材の残り具合もすぐ分かるから、「まだ残っているのに新品を買ってきちゃった!」ということもなくなりそう♪冷蔵庫の整理整頓は、ただきれいになるだけじゃなくて、経済的な効果もあるんだなあ〜!
監修 今井 知加
資格:薬剤師・整理収納アドバイザー2級認定講師・企業内整理収納マネージャー など
著書:「そうじ嫌いでも部屋がずっとキレイな収納のきほん」(KADOKAWA)
効率よく家事をするための「片付け力」を身に着ける方法を、スクールやメディアを通して発信。苦手なものをラクに終わらせて、自分の時間や家族との時間を充実させる方法をご案内。