2022年06月13日

 長谷工グループ(代表企業:㈱長谷工コーポレーション、本社:東京都港区、社長:池上 一夫)は、脱炭素社会の実現に向けた研究・技術開発の更なる推進を目的に、国内で初めて、既存の企業社宅を全面改修し建物運用時のCO2排出量実質ゼロを目指す賃貸マンション・プロジェクトに取り組んでおります。この度、新たな賃貸マンションの名称を「サステナブランシェ本行徳」(以下、「本マンション」という。)に決定し、本年6月下旬に改修工事に着手することとなりましたのでお知らせいたします。

 本マンションは、脱炭素社会実現に寄与する省エネ技術、建物の長寿命化技術、ウェルネス住宅技術ほか、長谷工グループが有する様々な最新技術を導入するとともに、IoT機器やAI技術を最大限生かした未来住宅を創造するため、全36戸のうち13戸を新たな技術開発に向けた環境データ収集を行う居住型実験住宅としております。

 長谷工グループでは、長谷工グループ気候変動対応方針「HASEKO ZERO-Emission」を定め、CO2総排出量を指標とし削減目標を設定しています。また、新築のマンションにおいては、2022年度以降に設計着手する当社グループが主体となって開発する全ての分譲マンション・自社保有賃貸マンションをZEH-M Oriented基準としております。今後は、既存マンションのリフォームやリノベーションにおいても、本マンションでの知見を生かした提案を積極的に行ってまいります。

※1 ㈱ESP総研調べ(調査期間:2022年5月23日~6月6日、調査方法:「集合住宅またはマンション」「再生可能エネルギー」
  「リノベーションまたは改修」のキーワードによる公開情報検索および多面的な市場調査による)

(プロジェクトコンセプト)
サステナブルな住まいを提案

~地球のため、将来の世代のために、長谷工がお届けします~

(開発コンセプト)
・住まいの省エネ性向上と再エネによるCO2排出量実質ゼロを目指す
・既存建物を活かしながら、新築同様の機能を実現するリノベーション
・未来住宅の創造に向けた研究・技術開発を推進
(1)住まいの省エネ性向上と再エネによるCO2排出量実質ゼロを目指す
本マンションは、内・外断熱性能向上、カバー工法によるLow-E複層ガラスへの更新、LED照明更新といった改修を実施し、強化外皮基準(UA値)※2およびZEH-M Oriented相当の一次エネルギー消費量※3を満たすことで、BELS認証※4取得を目指しております。
更に、既存の電気・ガス併用のインフラ設備をオール電化に改修し、屋根・外壁・バルコニー手摺への太陽光発電設備の設置、純水素燃料電池の採用、および再生可能エネルギー由来の環境価値を付加した、㈱関電エネルギーソリューションの環境価値プラン「Kenes Green Supply®」の導入を行うことで、既存リノベーション物件では国内初の建物運用時のCO2排出量実質ゼロ実現を目指します。
※2 住宅全体から熱の逃げやすさを表した指標で、値が小さい程、断熱性能が高い。首都圏では0.6が基準値
※3 空調・冷暖房、換気、照明、給湯などのエネルギー消費量
※4 Building-Housing Energy-efficiency Labeling Systemの略称で、建築物の省エネ性能について、評価・認定する制度
 
CO2排出量実質ゼロの仕組み
 
(2)既存建物を活かしながら、新築同様の機能を実現するリノベーション
本マンションでは、当社とニチハ㈱で共同開発した新築向け複合乾式外壁工法(RC×EX工法)※5をリノベーション工事に応用して採用しました。既存タイルの上から施工することで、外観デザインにもこだわりながら、既存タイルの廃棄物削減に取り組んでいます。
材料の選定においても、オフセットサイディング※6を採用し、耐久性にも優れ、環境にも配慮した材料としました。
専有部分は、既存躯体壁の撤去を最小限に抑えつつ、新築同等の住宅設備機器が収まるようユニットプランを設計しました。
※5 外壁面に鋼製下地を取り付け、その上に窯業系サイディングを外装材として取り付ける外装工法
※6 サイディングに使われる木材チップは、100%オフセットクレジット(CO2排出権)付の国産間伐材であり、材料費に含まれる
           オフセットクレジット分は森林整備事業等の取り組みに還元される
 
 
完成イメージパース(エントランス)
※デザイン詳細については今後変更となることがあります。
 
(3)未来住宅の創造に向けた研究・技術開発を推進
本マンションは、居住型実験住宅13戸と一般賃貸住戸23戸で構成する全36戸の集合住宅となっております。実験住宅ではIoT機器やAI技術を最大限生かした未来住宅を創造する為、各種センサーから取得する住まいながらデータを研究・技術開発に活かすことを目的としています。
脱炭素社会実現に寄与する省エネ技術、建物の長寿命化技術、ウェルネス住宅技術ほか、新たな住まい方の創造とリフォーム技術への展開を目指してまいります。
 
未来住宅に向けた研究・技術開発

【概要】

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