不動産部門に属する彼女の仕事は、マンション開発や市街地開発のための「土地取得」。その活動は地場の不動産会社や大手不動産仲介会社からマンション用地の情報を収集するために、「新規開拓ではエリアを決めて、1日10〜20社ほど飛び込み営業を繰り返す」というほど真摯さと粘り強さが求められる。多忙な毎日であっても、「土地取得という、長谷工の事業の川上に携われる喜びが、私をアグレッシブにさせるエネルギーになっている」と彼女は微笑む。
現在、都内の人気エリアで進められているマンションの開発は、彼女が土地情報を獲得した案件だ。思うように営業できず、その日の最後に「名刺交換だけでも」と訪問した不動産会社が縁となり、その後もアプローチを続けたことで信頼関係が築かれ、ついには人気エリアの土地情報を得ることができたのだという。「土地情報は待つのではなく、自分の足で取りに行かねば得られない」という彼女の信条は、この経験から生まれたのかもしれない。
長谷工入社の動機は、「地元の駅前が一体開発で大変貌を遂げたのを目の当たりにして、街と人の流れを変えるダイナミックな不動産の仕事に魅力を感じた」から。だから彼女は今日も街を歩く。いつか、新しい街づくりにつながる情報を自分の足で取りに行くために。

（取材・撮影：2019年4月）