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よりよい将来のために。
今から考えたい「親の老後や介護」

よりよい将来のために。今から考えたい「親の老後や介護」

⼈⽣100年時代。親はいつまでも元気でいてほしい存在だけれど、現実には確実に年齢を重ねていきます。そして高齢になると、いつ介護が必要な状況に直面することになっても不思議ではありません。決して他⼈ごとではない「親の⽼後」について、経験者の声を参考に今からできることを考えてみませんか?

不安のダントツ1位は「健康状態」

【あなたが親御さんの老後や介護について不安なことは何ですか?】※複数回答可、回答者数(3,338名)に対する割合 親の健康状態65% 認知症38% 親にかかる医療費・介護費36% 親の介護を誰が行なうか35% 転倒などの事故28% 親の介護施設の選定27% 家族間での介護の負担分散(費用含む)24%  ヘルパーなど周囲のサポートの確保19% その他8%

年齢を重ねると、体調を崩したり、日常生活に不便が生じたりすることが多くなるもの。特に離れて暮らしていると親の健康状態が気になりますよね。「体調を崩していないか心配」、「一人暮らしの親が認知症になったら遠くからサポートできるのか」といった不安の声が目立ちました。また、「兄弟姉妹と役割分担を決めていない」「実家のバリアフリー対応ができていない」という人も……。「親が要介護になったら仕事を続けられなくなる」「介護や施設入所の費用が気になる」といった社会的、経済的な不安も聞かれました。家族との話し合いや、つい先延ばしにしがちな家のリフォームについても考えておくことが必要そうです。

不安を感じたきっかけは「物忘れが増えた」こと

親の老後に不安を感じ始めたきっかけは、どんな出来事だったのでしょうか?最も多かったのは「物忘れが増えた」(32%)。次いで「自宅で転倒するなどの事故」(22%)、「洗濯や買い物など日常生活が難しくなった」(15%)と続きます。外出頻度が減少したり、趣味への興味が薄れたり、感情の起伏が激しくなった親の状態に気付いて、心配になった人も少なくありません。

親の小さな変化にも気付くことができるといいね

介護で困るのは「時間不足」や「経済的負担」「ストレス」

【親御さんの老後や介護に直面して、あなたが今困っているのはどのようなことですか?TOP10】※複数回答可、回答者数(3,338名)に対する割合 介護の時間が取れない27% 経済的負担が大きい21% 介護疲れ・ストレスがたまる21% 介護と仕事の両立が難しい19% 専門的な介護知識が不足している18% 介護の協力者がいない11% 介護サービスの利用方法が分からない11% 自分の健康が悪化している10% 相談できる相手がいない7% 家族間での介護方針の違い7%

実際に介護に直面している人の困りごとで多かったのは、時間の確保や介護疲れに関するものでした。介護にかかる費用の負担は切実な悩み。介護サービスを利用するにも、介護施設に入居するにもお金がかかります。5人に1人が「経済的負担が大きい」と答えています。さらに、要介護度が高くなるにつれ、介護にかかる時間も増え、終わりが見えないだけにストレスもたまりがち。一人で介護の苦労を背負わず、相談できる環境を早めにつくることが大切です。仕事と介護の両立に頭を抱える人も多数いました。

不安の相談先は身内が過半数

親の老後や介護について不安になったときの相談先は、圧倒的に身内が多数。「兄弟姉妹や知人、親戚」と答えた人が55%と過半数に上りました。「ケアマネージャー」(24%)、「市区町村の福祉課」(19%)、「かかりつけ医や専門医」(15%)など、自治体や専門家に相談している⼈も多く⾒受けられます。一方で、「相談先が見つけられていない」人も10%に上ります。つい⾃分や家族だけで何とかしようとして深い⽳にはまりがちです。そうなる前に、地域包括支援センターなど専門機関に気軽に相談してみては?悩みの解決につながる具体的なアドバイスをしてもらえますし、すぐに解決できなくても、話を聞き、寄り添ってもらえることで気持ちが晴れることが多いものです。

専⾨機関に相談したら的確なアドバイスをもらえたわ
Column
親の介護がまだ必要ない人の心構えは?

現在は、親が元気で介護の必要がないケースでの「親の住まい」は、親だけで住んでいる人が6割を超え、自身と同居していると答えた人は1割未満でした。また、親の介護が必要になったときの住まいについて、「話し合ったことがある人」は3割と少数。「親の友人が病気になったのを機に話し合いをした」、「誕生日や年末年始など定期的に毎年聞いている」、「転倒による骨折を経験して、ようやく希望を聞けた」、「エンディングノートを書いてもらった」などのコメントが寄せられました。一方、多くの人がまだ話し合いをしていない様子。「親が耳を貸さない」、「親が元気なうちは言い出しにくい」、「まだ自分ごととしてとらえられていない」などの理由が寄せられました。

親が元気なうちから、⽼後の暮らしについて話し合っておきたいね!

悩みをため込まないための対策は?

【あなたが親御さんの老後や介護についての不安や悩みをため込まないように心がけていることはどのようなことですか?TOP5】※複数回答可、回答者数(3,338名)に対する割合 定期的に家族と話し合う39% ため込まないように心がけていることはない18% 家族や兄弟姉妹で役割分担をする17% 介護サービスを積極的に利用する17% 介護に関する情報を積極的に収集する17%

親の老後や介護についての不安や悩みは尽きなくても、できるだけため込まないようにしたいもの。経験者のみなさんも、家族との話し合いや役割分担、あるいは気分転換など、一人で悩みを抱え込まないことを心がけているようです。「頼れるものはどんどん利用するし、情報を集めておくのも大切」、「両親の介護で自身のケアが追いつかず、病気になってしまいました。今は自分の人生を充実させることも心がけています」という声も。介護には休日がないからこそ、上⼿に息抜きすることが必要です。子どもの幸せが介護される親の幸せであることを心にとどめて、がんばり過ぎない介護ができる環境を目指しましょう。

早めにやっておけばよかった!親の老後や介護をこれから迎える世代にアドバイス ●住んでいる自治体の介護関係の情報を集めておきましょう ●地域包括支援センターや専門家に、施設選びなど介護について聞くといい ●兄弟姉妹と早めに話し合っておく! ●どんな施設に入居したいか、親に具体的に聞いておいたほうがいいと思う ●介護になる前に自宅をリフォームし、段差をなくしておけばよかった ●介護に対する親の意向を文書にして残しておくといい ●親の資産状況を共有しておくべし ●無料の介護セミナーに参加して情報を得ておこう
老後の親の安心な暮らしを望むなら!
現在は企業の介護休暇や国の補助⾦制度など⽀援体制が整いつつあります。周囲のサポートが得られる介護環境をつくり、一人で抱え込まないで自分の時間も大事にしてくださいね。

アンケート概要

回答期間:
2024年7月31日(水)~ 8月7日(水)
回答者数:
計3,338名
対象者 :
長谷工IDをお持ちで、親御さんの老後や介護について不安を抱えている方や、現在、親御さんを介護中の方