港区最上階への道は険しかった! マンクラ「ちゃんぼー」マンション購入苦労話

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初恋マンションがあるほどマンション好きな「ちゃんぼー」の自宅購入記2回目。今回は築古物件購入にまつわるエピソードと波瀾万丈(?)であった決済・引渡しについて愚痴をこぼします。

マンション内観01

▲ちゃんぼー 平日は会社員、休日はマン活(マンション活動)にいそしむマンションクラスタ。今回、住んでいた赤坂が楽しくなさすぎてどこかに引っ越したいなぁ、と思っていたときに売りに出ていた港区の低層マンションの最上階を購入。購入からフルリノベーションの流れをマンションプラスが密着。
X:@Ryo_ChanBoo
※マンクラ、マンションクラスタとはマンション好きな集団という意味で主にXで情報発信をしている人のこと

前回、お話しした通り、購入したマンションは東京都港区の築古最上階住戸。ポータルサイトでの掲載を確認した直後に不動産会社の担当者へ電話。最速で内覧日セットと内覧前の事前打ち合わせを拙宅にて行なうよう調整。(予算内、かつ相応の広さを有する)港区最上階住戸の希少性を十分認識していたため、「恐らく買うだろう。そうしたら一次取得した現居も売ることになるだろう」と考え、不動産会社の担当者に現居も見てもらいたく、事前打ち合わせを拙宅にて行なった。

 

当日の事前打ち合わせでは対象不動産の状況と売主の売却背景、他検討者の有無、この3点を確認。既に買取再販業者による査定済みとのことで、内覧前であったが買付(買付証明書)を書くことにした。その際、担当者から「指値(さしね)されますか」と、売出価格の端数切りを提案された。ここで提案を受け入れることもできたが、他検討者が満額で買付を入れたときにおくれを取る可能性があること、指値したことで売主がそれを受け入れるか否かを考えている間に現金購入者が現れ、結果として買えなくなることのリスクを想定。指値の提案は断り、内覧前ではあったものの満額で買付を書くこととした。

 

今回の不動産取引において、取引条件は引渡しが契約から1年後であることが前提であった。売主はその間に新居を完成させ引っ越すという理由からである。私としては、契約から引渡しまでの間に現居の売却とリノベーションプランの策定ができるスケジュールであった。

 

無事に現居売却を完了させ、仮住まいのため賃貸マンションへの引っ越し、リノベーションプランを考えていたところ、不動産会社の担当者から連絡があった。売主から引渡し日を4ヶ月延期できないかと打診がきたのだ。延期の理由は売主の新居完成が遅れているとのこと。個人的には引渡し延期は特に問題なく、遅延に伴う補償(仮住まい費用の負担)をしてくれれば良かったのだが、売主が提示してきた金額は「家賃2ヶ月分」。4ヶ月遅延なのにそれは受け入れがたい…。そこで売主に「期日通り引渡しを行なう」「売主による違約解除」「家賃4ヶ月分に加え相当の迷惑料を支払い引渡日を延期」の3つの選択肢を提示した。

 

結果、売主が選んだのは3つめの「引渡し日を延期」。かくして、この売主ともう4ヶ月付き合うこととなったのだった。念願の港区最上階を手に入れるために…!

 

マンション内観02

▲売主引渡し後の居室内

マンション内観03

▲なぜか赤く塗装されていた玄関ドア

マンション内観04

▲ボロボロの洗面台。ここからフルリノベーションで自分好みに変えていく

この一件を機に、私の胸の中は不安で一杯になった。「本当に引き渡してもらえるのだろうか」「無事に取引を終えられるのだろうか」。この不安は的中した。引渡し延期についてのイザコザから3ヶ月後、不動産会社の担当者が転職するとのことで、本取引は新たな担当者へ引き継がれることとなった。このこと自体はなんとも思わなかったが、既に揉めた経緯のある取引を新担当者が円滑に完遂できるのか不安があり、すぐさま新担当者へ挨拶に行き、不安な胸の内を伝えた。

 

そして迎えた引越し前日。新担当者から「これは残置でよろしいでしょうか」と、衝撃的な電話がかかってきたのだった。「これ」とは収納の造作家具のこと。私の新居には全く必要なく、売主も不要だからと残置を主張しているというのだ。撤去・廃棄にかなりの労力(と費用)を要するというのに…。万が一契約書に残置の対象と記載されているのであれば受け入れるしかないが、あいにく外出中につき契約書を確認するすべもない。せめて新担当者がそれを確認してくれれば良いのだが、彼も持っていないという。本来であれば契約書の内容と照らし合わせながら残置について確認するべきなのでは?と思うのだが手段なく、泣く泣く波乱の決済・引渡し日を迎えたのだった。

 

そして契約書から分かったのは「造作家具は売主負担での撤去対象」だという事実。しかし、この残置問題に売主が納得したのは、決済予定時刻から数時間経過してのことだった。残置物の撤去は後日の対応となり、正直この状況で決済を行うのに違和感や抵抗があったのだが、致し方なし。売主とは対面せず、書類デリバリー対応による決済が終わったのは当日の14時30分を少し過ぎた頃だった。ああ、疲れた…。

マンション内観05

▲残念な気持ちになった売主の残置物

実はその決済日は、14時からマンションプラスの取材を予定していたが、決済に時間を要したため、15時からのリノベーション工事着工前の内覧からのスタートに変更してもらった。現地へ行ってみると撤去対象である収納の造作家具が残置されていて残念な気持ちが込み上げてきた。それでも長谷工リフォームの担当者さんや取材の方々から励ましや労いの言葉を掛けていただき、少し気持ちが落ち着いてきた。

 

ちゃんぼー氏投稿01

▲リノベーション工事着工前の内覧時のポストがこちら

ちゃんぼー氏投稿02

▲新たに区分所有権を手に入れた際の雄叫びはこちら

そんなこんなでテンションも上げつつ、内装材のチョイスが始まった。実際の住戸の日当たりや大きさなどを踏まえて内装材を選ぶわけだが、ショールームや打ち合わせで見るのとは全然違う印象を受けた。間取りや設備は机上の検討でも十分ではあるが、インテリアカラーや部屋の印象を左右するものは現場合わせが絶対的に必要であると実感。特に床材はその使用面積が大きいことから、ショールームで候補を絞り込んだあとに、現場合わせで最終決定することは重要だと強く感じた。

マンション床材

▲気を取り直して! 担当者と現場で床材選び。心躍る時間

リノベーション工事が始まり解体が進むにつれさまざまな事実が判明した。例えば、内装材仕上げの裏側の構造が露わになっていった。タイルの二重貼りや壁のフカし(厚みを出すこと)などが判明し、実際に使える内法面積は気持ち大きくなることが分かって良かった。他にも、意外と天井高を確保することができそうで、この年代のマンションにしては天井高2400㎜ほどを実現できる見通しとのこと。嬉しい誤算だった。

 

他にも解体工事の進捗に伴い新たな不具合を発見するも、こちらは絶賛売主と揉めている最中なので詳しいことは後日談にでも(笑)。

マンション内装解体

▲いよいよ解体スタート。長い道のりでした…

 

WRITER

ちゃんぼー
東京都港区出身。2005年からマンション大好き。初恋マンションは、中学生の頃に観たドラマの再放送でロケ地として映っていた代官山アドレス ザ・タワー。平日は会社員、休日はマン活にいそしむ。X:@Ryo_ChanBoo

おまけのQ&A

Q.残置物とは?
A.残置物とは、入居者が自分で使うために居室内に設置した家電や家具。明け渡しに際して、撤去や処分をせずに残していったもののこと。