特集

2025.03.25

猫と暮らすモーニング娘。'25小田さくらの「ペットのためにDIYしたお部屋」とは?

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モーニング娘。'25の小田さくらさんは、筋金入りの愛猫家。保護猫と暮らす日々や、理想のマンションライフを伺いました。

▲小田さくら(おだ・さくら)さん/歌手。モーニング娘。'25。1999年3月12日生まれ。神奈川県出身。11期メンバーとしてグループへ加入。2024年11月に、モーニング娘。'24として17thアルバム『Professionals-17th』を発売。2025年3月からは『モーニング娘。'25コンサートツアー春 〜Mighty Magic〜』で全国を回る予定。公式サイト

――猫好きが高じて、2023年には『さくらと猫』(KADOKAWA)を出版した小田さん。プライベートでは、どんな生活を送っているんでしょうか。

 

小田さくらさん(以下、小田):実家で、保護猫4匹と一緒に暮らしています。

 

モーニング娘。'25として全国各地をツアーで飛び回ることも多くて、お仕事で家を空ける期間が長いんです。私が帰宅する日は、猫たちが玄関で待っているらしいんですけど……扉を開ける頃には、もう散り散りになっています(笑)。あまりベタベタ甘えてくることはないけれど、ふと膝に乗ってきたりすると、すごく癒やされますね。

 

 

――小田さんにとって、猫たちはどんな存在ですか?

 

小田:生まれた時からそばにいて、家族のバランサーとして活躍してくれる存在です。猫がいると、その場の雰囲気が柔らかくなるんですよ。家族も人間の集まりだから、機嫌が悪い人がいると空気が張り詰めることもあります。けど、猫はいつも通り。その姿に安心させられます。

 

 

▲飼い猫だけでなく、保護猫活動にボランティアとしても関わる

――コロナ禍では、子猫のミルクボランティアにも挑戦したそうですね。

 

小田:これまでに、48匹の子猫のお世話をしました。保護猫活動をしているNPO法人の方が、たった一人で30匹もの子猫のお世話をしていたのを見て、猫助けというより人助けのつもりで始めたんです。

 

 

――子猫のお世話は、気を遣うことも多そうです。

 

小田:子猫たちはまだワクチンを打っていないので、病気がうつらないよう、我が家の飼い猫と部屋をわけました。でも、うちには手先の器用な猫がいて、ドアノブにぶら下がって扉を勝手に開けちゃうんです。だから、部屋のドアノブを一度外して、入れないようにしました。ドアノブが上を向くように付け直したんです。

 

 

――猫のためにお部屋をDIYしたんですね。

 

小田:私はいつだって「猫ファースト」なんです。猫が問題を起こしたら、すべて人間の責任。猫に合わせて、人が生活を変えています。

 

家もそうです。壁の角にフィットする爪とぎを置いたり、階段は爪跡が付かないように薄い絨毯を一段ずつ貼ったりしています。

▲爪を引っ掛けても目立ちにくく、取り替えられるソファカバー

――つるんとした滑りやすい床だと、猫の足に負担がかかりますからね。

 

小田:そうなんです。でも、やわらかすぎる床材は猫が噛みちぎって誤飲してしまうから、薄いフロアタイルや洗いやすいブロックタイプの絨毯を敷いています。どの床材がいいか考えて、ひたすら探すこともあるんですよ。

 

本当は和室が好きなんですけど、「畳で爪とぎができる!」と猫にバレると大変なことになりそうで不安です(笑)。畳の上で猫が走り出したら、そっと部屋から出して扉を閉めるようにしています。

 

 

――猫と暮らすために、いろんな工夫をしているんですね。

 

小田:インテリアには気を遣います。香りが強くて倒れやすいディフューザーやお花は置かないようにしていますね。

 

あとは最近、革張りのソファを新調したんですよ。「これなら爪とぎや粗相をされても大丈夫かも」と思って。ソファに座った時、猫がいた気配やぬくもりを感じると、心が落ち着きます。

 

 

▲お風呂上がりはバスローブでリラックスするそう

――自宅では、どんな風に過ごすんですか?

 

小田:のんびりしていますね。私はどれだけ疲れていても、外ではスイッチをオフにできないタイプなんです。オンとオフのギャップがすごくあって……。あまりにも極端すぎるから、ファンのみなさんには、自宅での姿はとてもお見せできません(笑)。家ではリラックスして過ごせるように、母が照明を暗めのオレンジ色に設定してくれます。

 

 

――自室はどんなレイアウトなんですか?

 

小田:以前は床を広く使いたくて、ベッドを壁側に寄せていたんです。でも、最近模様替えをして、ベッドをメインにしたレイアウトに変えました。リラックス度がぐっと上がりましたね。プロジェクターで映画を観ながら、そのままベッドで寝落ちしちゃうこともあります。

 

 

――映画鑑賞も、こだわりの設備で楽しんでいるんですね。

 

小田:大きなスピーカーも置いていて、ベッドに向けて音楽を流すのが最高に幸せな時間です。さらに、音の響き方をちょっと変えたくて、食器棚やタンスの中にも小さなスピーカーを仕込んでいます。そうすると、少し違う聴こえ方になって、また別の楽しみ方ができるんですよ。

 

 

――音楽への追求心、さすがですね。自室以外に、リラックスできる場所は?

 

小田:バスルームです。私、背が小さいので、広すぎないお風呂の方が好きなんです。体育座りでちょうどおさまるくらいがベスト。足を伸ばせると、つるんと滑って顎までお湯に浸かっちゃうことがあるんですよ。

 

 

――お風呂はじっくり楽しまれるんですか?

 

小田:歌いながらゆっくり入ります。ただ、1時間ほど入浴していると、猫が心配して私の様子を見に来るんです。猫は水が苦手だから「おぼれている」と思うのでしょうね。だから途中で猫に姿を見せなきゃいけなくて、冬は冷えます(笑)。

 

お風呂から上がった後は、肌が乾燥する前に大好きなバスローブをさっと羽織って、至福の時間を楽しんでいます。

 

 

▲物件情報サイトを眺めるのが楽しみなのだとか

――小田さんにとって、猫と暮らすための「理想のマンション」は?

 

小田:住民全員がペットを飼っているマンションに憧れます。動物に優しい環境だったら、自分が部屋を出た後のことを考えても「次に住む人もきっと動物好きなんだろうな」と思えて、安心して暮らせそうですよね。

 

私は猫だけじゃなく、どんな動物も大好きなんです。爬虫類やげっ歯類、犬も好きで……いつか、たくさんの動物に囲まれて暮らしたいと思っています。

 

 

――理想の間取りはありますか?

 

小田:動物ごとに部屋を分けられたら最高ですね。爬虫類の部屋、ハムスターの部屋、猫の部屋……。温度管理もできたら、ミルクボランティアも同時にやって、小さな動物園みたいにしたいです。

 

でもやっぱり、一番よく考えるのは「猫と暮らす理想の部屋」ですね。壁をぐるっと一周するキャットウォークがあったら、そこを歩く猫の姿が絶対かわいいだろうなって想像しちゃいます。

 

一戸建てなら階段があるから上下運動ができるけど、マンションだとなかなか難しくて。だから、キャットウォークがあれば運動不足の解消にもなると思うんです。自宅でも、高さが違う家具を階段状に配置して、猫が遊べるように工夫しているんですよ。

 

 

――家具をキャットタワー代わりにしているんですね。

 

小田:はい。床は猫が走れるように広く取りたいから、キャットタワーや物は置かないんですよ。家具は最小限で、猫と兼用しています。

▲家具は4匹の猫と兼用

――小田さんは物件検索をよくされるそうですが、どんなポイントを見ていますか?

 

小田:やっぱり「ペット可物件」がマストですね。でも都内は1匹までしか飼えない物件が多くて悩みます。実は2匹以上で飼う方が、猫同士で遊んでくれるので、家の壁や小物類の傷が少なく済むんですよ。個人的には、やっぱり2匹以上は飼いたいですね。

 

もし物件規約の都合でどうしても1匹しか飼えないなら、気位が高くて、自分が一番かわいいタイプの猫を飼いますね。そういう子なら、飼い主を独り占めできる環境が合っていると思います。

 

 

――他に、小田さんがマンションに求めるポイントは?

 

小田:温度管理ですね。猫がくつろげる、温かな場所を作りたいんです。ミルクボランティアをした時に、お湯の入ったペットボトルを湯たんぽ代わりにしたり、ホッカイロを毛布で巻いたりしましたけど、適度な温度を保つのが大変だったんです。オイルヒーターなら事故につながりにくいだろうし、床暖房も良さそう。猫が過ごす一部のエリアにだけ付けられたら、電気代も節約できるでしょうね。

 

あとは、猫は来客や雷を怖がるから、猫の避難場所があるとうれしいです。自宅にハロー!プロジェクトのメンバーが遊びに来てくれることがあるんですけど、うちの猫はビビりが多くて。1匹を除いて、みんなサーッと隠れています。

 

 

――「ブランシエスタ西馬込」という物件には、ペットルームがあるんです。いざという時にはペットの避難場所としても活用できますよ。

 

小田:こういうシェルターになるものがあると、猫も飼い主も安心ですね!

ブランシエスタ西馬込では、ペットが安心して過ごせるよう、お部屋の中央にペットの居場所を設けている 

――小田さんはお料理もされますよね。理想のキッチンはありますか?

 

小田:人間の食べ物が猫にとっては毒になるケースもあるので、物をしまえるスペースがほしいです。猫に触れさせたくない食材はオーブンやグリルに隠すんですけど、そのまま自分が忘れちゃうこともあるんですよね。猫には絶対に開けられない設計の扉付き収納だと、さらにうれしいですね。

 

部屋の扉やクローゼットもそうなんですけど、器用な猫はなんでも開けちゃうんです。赤ちゃん用のベビーロックを使って補強していますけど、最初から設備が整っていたら安心して過ごせると思います。

 

 

――どこまでも猫ファーストの視点なんですね。小田さん自身がほしいマンション設備はありますか?

 

小田:喉を傷めず歌える、加湿防音室があるとうれしいです。普段、お風呂で歌の練習をしているんですけど、猫にとって大きな声を出すのは「SOS」のサインらしくて……。だから、私が歌っていると「何かあったの!?」って、猫がびっくりするんですよね。

 

あとは、共有部に、大きな鏡とスピーカーがあるレッスン場があるといいな。家で練習する時は、鏡フィルムを出して使うんです。デビュー間もない頃は鏡も持っていなかったので、夜の窓に反射する自分を見ながら踊っていました。あの頃の自分を思い出すと、ちょっと懐かしい気持ちになります。

 

 

▲先輩としてグループを牽引する小田さん

――いち愛猫家として、小田さんが望むハッピーな未来は?

 

小田:野良犬と同じように、野良猫も道端で見かけない世の中にしたいです。「猫は野良でも生きていける」と思われがちですが、平均寿命は家猫の4分の1ほどと短命です。

 

天然記念物のいる島では生態系を崩してしまう害獣になることもありますから、生まれた命は、人が飼うしかありません。だからこそ、猫や動物が飼える物件がもっと増えたらうれしいです。

 

 

――モーニング娘。'25として、小田さんが今後チャレンジしたいことは?

小田:言語化できない「モーニング娘。らしさ」を大事にして、「ずっとそばにいてくれて、ありがとう」と思われるグループであり続けたいです。

 

モーニング娘。は、スタッフも含めて28年間で入れ替わり続けています。だから個々の力だけでなく、「モーニング娘。らしさ」が大事なんですよ。どの時代に、どのメンバーが『LOVEマシーン』を歌っても、「モーニング娘。だ!」と感じてもらわなければなりません。ファンの方から、「いつも変わらない」と言ってもらえるよう、がんばります。

 

 

取材・編集:小沢あや(ピース株式会社) 構成:結井ゆき江 撮影:あべあさみ
撮影場所協力:長谷工コーポレーション

 

WRITER

小沢あや(ピース株式会社)
編集者。「ピース株式会社」代表。ミュージシャンや企業の発信支援として、オウンドメディアの運営やコンテンツ制作を手掛ける。ポッドキャスト「働く女と◯◯と。」を毎週水曜日に配信中。 X:@hibicoto

おまけのQ&A

Q.買い足そうと思っているインテリアアイテムは?
A.小田:「LOWYA」の、猫が登れるタイプのテレビボードの購入を検討しているところです。