省資源や環境保護の観点だけでなく量産性やコストを抑えられることから、近年は従来の本襖や戸襖にかわり多くの住宅にダンボール製の襖が取り入れられています。その特徴は、軽くて、叩くと鈍い音がすること。ダンボールとはいえ、強度や防音性、断熱性などが劣るということはなく、むしろ通常の襖より性能が高いダンボールの襖も見られます。軽く、扱いやすく、小さなお子さんやご高齢の方でも開閉がしやすいのが利点ですが、湿気に弱い部分や表替えに制約はあるため注意しておくと良いでしょう。
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襖の表には、鳥の子紙・新鳥の子紙といった和紙が使用されていますが、これをビニールコート紙や壁紙などに張り替えると、張力の違いにより襖がそり返ってしまうことがあります。また本襖・戸襖・ダンボール襖など基材によっても条件が異なるため、改修の際には、専門の業者に相談するようにしましょう。
襖を木製などの引き戸に変えることも可能です。併せて、畳をフローリングに変えると、和室から洋間に様変わり。お部屋の印象や使い勝手が大きく変わります。ただし、襖と引き戸の枠が異なるケースもあります。その場合、襖の枠を撤去して新たにドア枠を取り付ける必要があるため、引き戸だけ変えればいいというわけではありませんのでご注意ください。
文:亀梨奈美
WRITER
亀梨 奈美
不動産ジャーナリスト。不動産専門誌の記者として活動しながら、不動産会社や銀行、出版社メディアへ多数寄稿。不動産ジャンル書籍の執筆協力なども行う。
不動産ジャーナリスト。不動産専門誌の記者として活動しながら、不動産会社や銀行、出版社メディアへ多数寄稿。不動産ジャンル書籍の執筆協力なども行う。