結露の原因は?発生する仕組みと対策方法を解説 結露の原因は?発生する仕組みと対策方法を解説

結露の原因は?発生する仕組みと対策方法を解説

結露の原因と対策方法をご紹介します。


question

ママ~。窓のまわりが水びたしだよ~。

こまめに拭いてるんだけどすぐに水浸しになっちゃう。何か対策方法はないのかな?

いっそのこと自然乾燥にするのはどう?

answer

自然乾燥はカビの発生の原因になるからダメニャ!効率的な掃除と対策方法を組み合わせることで負担を減らせるから、結露は定期的に取り除こうニャ!

■ご注意
素材を傷つけてしまう場合があるため、掃除を行なう前に使う洗剤と掃除場所の素材の相性を確認するようにしましょう。

結露とは?結露の原因とメカニズム

冬の窓の結露

寒い時期によく目にする結露。拭いても拭いても出てきてしまうので、厄介な存在だと感じる方も多いでしょう。結露は、なぜ発生するのでしょうか?

その原因は、空気の温度差です。水蒸気を含む暖かい空気が急に冷たいものに触れたとき、空気中の水分が水滴になることで、結露が発生するのです。

この空気の温度差が大きいほど、結露は発生しやすくなります。そのため、暖房器具を使うことで室内外の温度差が大きくなる冬は注意が必要ですが、夏もエアコン冷蔵庫の影響を受けやすいので、油断は禁物です。

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結露が発生しやすい場所はどこ?

前述した通り、結露は空気の温度差によって発生するものです。家の中では、暖かい空気と冷たい空気の境目ができやすい、次のような場所によく発生します。

窓の結露を拭き取る様子



玄関
・家具の裏
・加湿した寝室
お風呂(浴室)
・押入れやクローゼット

結露が発生しているのを見つけたら、放置せずきちんと拭き取るようにしましょう。次は、結露を放置することで起こりやすいトラブルについて解説します。

結露を放置するとどうなる?

壁に発生したカビ

結露を放置すると、のちにカビが発生します。そこで発生したカビによって喘息、アトピー性皮膚炎、シックハウス症候群、アレルギー性鼻炎といった病気を引き起こす可能性があります。また、カビの成分を食べて増殖するダニが発生する原因にもなり得ます。

また、カビは住宅にも影響を与えることがあります。カビを放置することで、胞子がまき散らされて広がってしまうため、カビがどんどん浸食してしまい、最悪の場合リフォームが必要になることもあります。さらに、建材が水分に長くさらされることによる腐朽の可能性もあります。木材が湿っていると、それを餌にするシロアリが繁殖し、シロアリによる食害が発生する場合もあります。

このような事態を避けるためには、結露は放置せずにすぐに拭き取ってあげましょう。それだけでなく、そもそも結露が起こりにくいようなお部屋を作るという方法もあります。それでは、結露が発生しにくいお部屋を作るための対策方法を見ていきましょう。

結露対策の方法とは?

結露を取り除き続けることは、きりがなく大変ですが対策を取ることで拭き取る手間を減らせます。ここでは、結露の簡単な掃除方法と結露を発生させにくくするコツをご紹介します。

結露の掃除方法

結露は先ほど説明したような弊害が発生するため気付いたらすぐに取り除かないといけません。しかし、こまめに拭くだけではきりがないし大変ですよね。そこで、おすすめしたいのが水切りワイパー(スクイージー)です。

結露の掃除方法

水切りワイパーは、水気を切るための掃除用具で、効率的に水切りができます。水切りワイパーを使って掃除をする際には、下にタオルを敷いて行なうようにしましょう。

結露を発生させない方法

結露を発生させないようにするには、外気との気温差を小さくすることと余分な水蒸気を出さないことが大切です。それらを行なうために、どのような方法があるかそれぞれ見ていきましょう。

●外気との気温差を小さくする
結露は外気と室内の温度差によって発生するため、過剰な暖房・加湿は控えることが大切です。
エアコンの温度を上げ過ぎたり、下げ過ぎたりしないようにしましょう。湿度は、40~60%程度を保つとよいでしょう。

結露対策の方法

また対策方法として、断熱性を高める結露防止シート(ガラスフィルム)や、窓ガラスに吸水膜を張ってくれる結露防止スプレーといった市販の結露を防ぐためのグッズを導入するのもおすすめです。

●余分な水蒸気を出さない
余計な水蒸気を出さないためには定期的に換気を行なうことが大切です。結露を防ぐためには、定期的な換気が効果的。

浴室の換気方法

水蒸気を含んだ空気を外に出すために、寒い時期は暖房効率が下がらないよう、トイレ浴室の換気扇を常に回しておくとよいでしょう。特に、寝ている間の汗による湿気がたまりやすい寝室は、起きてすぐに換気を行なうことが大切です。

また、結露が起きやすい場所の近くには、サーキュレーターや扇風機を置いて空気を循環させましょう。換気をする際は、空気の入り口と出口を作ってあげることが、効率よく換気するためのポイントです。

発生したカビの掃除方法

結露からカビが発生してしまったらどのように掃除をすればよいのでしょうか?結露によって窓に発生するカビの正体は黒カビであり、拭き取るだけでは不十分な場合も多くあります。そこで、結露により発生してしまったカビの掃除方法をご紹介します。今回は特に外気との温度差により結露が起きやすい窓まわりのなかでも、カビが生えやすいカーテンと窓のゴムパッキンの掃除方法に焦点を当てて見ていきましょう。

カーテンに発生したカビの掃除方法

■所要時間:約1時間~
■難易度:★★☆☆☆
■掃除頻度の目安:黒カビを見つけたら

まずはカーテンを洗濯機に入れ、通常通り洗濯を行ないます。この作業をすることで、汚れの膜を壊して漂白剤の効果を高めることができます。ただし、洗えない素材もあるので、事前に洗濯マークや素材を確認してください。

カーテンのカビ掃除

洗濯後、カビの色が残っていたら、お湯に過炭酸ナトリウムを溶かし洗濯機で30分つけ置きします。その後、再度洗濯機を回し、すすぎ脱水を行ないます。

この際、手洗い指定カーテンであれば、洗面台または浴槽で行ないましょう。

裏技

事前にアルコールでカビ予防に!
きらりアイコン

アルコール水を1日1回、窓の下側やレースのカーテンの裾にスプレーしておくと、カビの予防になります。アルコール水は、水110mlに対しアルコール(消毒用エタノール)90mlを加え、混ぜ合わせて作れます。アルコール対応のスプレーボトルに入れれば、3か月程度保存できますし、気になるところにピンポイントで吹き付けやすくおすすめです。

ゴムパッキンに発生したカビの掃除方法

■所要時間(置き時間も含む):約15分
■難易度:★★☆☆☆
■掃除頻度の目安:黒カビを見つけたら

ゴムパッキンはカビが生えやすい場所です。浴室やキッチンのような水まわりであれば、漂白剤を使用したつけ置きが定番ですが、窓のゴムパッキンは水で流してすすぎができない箇所なので、漂白剤の使用は避けるようにしましょう。

ゴムパッキンのカビ掃除

窓のゴムパッキンのカビ取りを行なう際には、キッチンペーパーや使い捨てにできるふきんに消毒用エタノールの原液を付けて、拭き取るのみにするのがおすすめです。
カビの掃除を行なうため、使い捨てできるものを使用しましょう。

結露によってカビが付きやすい場所は窓だけではありません。たとえばエアコンのような精密機器の場合は故障の恐れがあるため自分で掃除せず、プロの業者に頼むと安全です。ほかにも、「自分で掃除しにくい」「カビ取りを試してみたけれどきれいにならない」といったお悩みがある方はぜひハウスクリーニングに頼ってみるのはいかがでしょうか。

お掃除のミカタ 加湿器の掃除も忘れずに!

加湿器の掃除も忘れずに!

冬は乾燥するので、加湿器を使用している人も多いのではないでしょうか。加湿器は放置すると加湿器内の加湿タンクに雑菌が繁殖し、カビの原因にもなるためこまめな掃除が大切です。掃除を怠るとかえってカビを含んだ水蒸気を空気中に広げてしまうことになります。

結露の掃除方法

加湿器は加湿器の中から加湿タンクを取り出し、タンクに40度のお湯と、過炭酸ナトリウムを入れ、そのまま1時間程度つけ置きすることで掃除できます。

その後は、スポンジでこすり洗いをし、タンクの中をしっかり乾かすようにしましょう。

プロならエアコン内部まできれいに!

自分では掃除のできないエアコンの内部には、カビや汚れがたまっている可能性が!そのまま使うと、不快なニオイや空気の汚れの原因になることも。プロによる分解洗浄で、エアコン内部をきれいにすることができます。ぜひ、気になる方はエアコンクリーニングサービスのご案内も行なっている長谷工にご相談ください!

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水びたし、なくなった!

結露は対策でこんなに改善されるんだね。

これを機に家具の配置も見直してみようよ!

結露が出ていたら放置しないですぐに拭き取ることが大切ニャ!こまめなケアを心がけようニャ!

監修 本橋 ひろえ ナチュラルクリーニング講師

本橋 ひろえ

北里大学卒業後、化学薬品会社で合成洗剤の製造を経験。2006年より、東京を中心にナチュラルクリーニング講座を開催。子どもやペットがいる家庭でも安心してできる、環境や肌にやさしいクリーニング方法を伝えている。テレビ、ラジオ出演や雑誌の取材協力など、メディアでも活躍。「ナチュラルお掃除大全」「やることの「見える化」で掃除をラクにする方法」(ともに主婦の友社)、「家じゅうピカピカ!ラクチン大そうじ虎の巻 ナチュラル洗剤で安楽早」(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など、著書多数。