石澄住宅

マンション建替えの概要

郊外型団地のマンション建替えモデル事業

石澄住宅は、1968年に日本住宅公団（現：独立行政法人都市再生機構）により分譲された全9棟184戸の団地でした。
築35年目に建物の劣化診断、翌年には住民アンケートを行い、コストがかさむ大規模修繕でなく、先のことを考えて建替えを推進することになり、コンサルタントを導入しました。
その後、築後42年が経過した頃には「建替えを主体とした団地再生方針」を決定し、石澄住宅建替推進委員会を発足し、事業協力者選定コンペで長谷工コーポレーションが選定されました。

石澄住宅は郊外バス便立地にあり、敷地全てでマンションに建替えても需要が低いと考えられたため、
必要な戸数のみマンションを建設し、地権者の負担軽減を図るため、航空法による高さ制限が掛かかっている残り半分以上の敷地を戸建用地として、マンションより高い土地評価で売却することにしました。

その結果、新マンション128戸とマンション敷地以外の保留敷地には戸建83区画が建設される総開発面積2.3ヘクタール超のプロジェクトとなりました。
石澄川沿いの敷地内擁壁工事に22本のソメイヨシノを植樹し、緑道整備で地域に貢献、既存樹のクスノキ1本と南京ハゼ2本は中庭に残す等、地権者の気持ちに寄り添う計画が実現出来ました。

結果的には61戸の余剰住戸が発生しましたが、長谷工コーポレーションが一括購入して分譲を行い、
新しいマンションには地権者67世帯の皆さまに再入居いただきました。