24時間換気システムは、2003年の建築基準法改正によって、すべての建築物に設置が義務付けられるようになりました。義務化のきっかけとなったのは、1990年代後半から2000年頃にかけて見られたシックハウス症候群の多発です。当時の建材や家具の材料には多くの化学物質が使われており、住宅も高気密化が進んでいたことから空気の入れ替えが進まなくなり、室内の化学物質濃度が薄まらずに体調不良を訴える人が多発しました。
このような背景から設置が義務化された24時間換気システムは、その名の通り、24時間稼働させることが前提とされています。とはいえ、人が家の中にいないときはオフにしても問題ありません。24時間換気システムには、下図のように3種類の換気方式がありますが、いずれも約1時間で室内の半分ほどの空気を入れ替える仕組みです。原則、人がいるときは給気口を全開にし、常に稼働させておくようにしましょう。