大規模修繕工事
大規模修繕の目的は、左記3つの劣化に対処し、安心・安全・快適な暮らしのできるマンションにすることで資産価値を高めることです。
- 補修とは、実用上差し支えのない状態に直すこと(軽微な修繕)
- 修繕とは、元の性能まで回復させる処置
- 改良とは、本来の性能以上に向上させる処置
- 改修とは、改良を含んだ修繕処置のこと
着工から完工まで
工事工程のフローや作業内容などについてご説明します。
1. 共通仮設の設置
共通仮設とは、マンションの改修工事に直接関係しませんが間接的に必要な現場事務所、トイレ、道具洗い場、資材置場、職人さんの休憩所などのことをいいます。
2. 仮設足場の組立
妻壁(バルコニーのない端の外壁)、階段や手すりの外側など、足場なしでは作業できない場所での作業用に、仮設足場を組み立てます。足場の設置後、足場の周囲に飛散防止のためのメッシュシートを張ります。
3. 調査・下地補修工事
コンクリートやモルタル、タイルなどのひび割れ、コンクリートの爆裂(はく離)など躯体(下地)が傷んでいる部分の調査を行い、補修部分にマーキングします。マーキングに従って、補修工事を行います。
4. シーリング打替え工事
劣化した古いシーリングをはがし取り、新しいものを充填する打替えがシーリング打替え工事です。
5. 洗浄工事
外壁や天井、床などを高圧水などで洗浄して汚れを除去します。
6. 外壁塗装工事
外壁塗装工事の目的は、美観を保つだけでなくコンクリートを保護することにあります。
基本的な工法としては、現状の塗装の上に新しい塗料を塗ります。
7. 鉄部等塗装工事
メーターボックスの扉等の金属部分や、パーティションボードや樹脂等の外壁以外の非金属部分の塗装を行います。
8. 防水工事
防水工事はお部屋の中などに水が入らないようにするために行います。主な工事箇所は屋根(屋上)、ベランダ、ルーフバルコニー、廊下などです。バルコニーはウレタン防水、開放廊下は塩ビシート貼りが多くみられます。
9. 足場解体
足場解体前検査を行い、不具合があれば手直しを行います。手直し完了後に足場解体作業に入ります。
10. 共通仮設解体
竣工検査とその手直しを行い、現場事務所等の共通仮設物を解体・撤去し、竣工図書を引き渡して工事は竣工となります。