世界一長い7日間

こずえ様。単身赴任から3ヵ月たちました。40歳を過ぎての初体験はきついだろうと覚悟していましたが、炊事や洗濯などの家事はむしろ新鮮で、何がいちばんつらいかと言えば、やはりひとり暮しの孤独という答になるでしょうか。今日のようにぬけるような青空の休日は、子どもたちがそばにいない寂しさがひとしおです。部屋に射しこむ陽ざしも、人の胸まではあたためられない、などと君に笑われそうな感傷に浸っています。皮肉なことに、家族を強く感じる場所とは、家族がいない場所であると、この歳になって知りました。来週初めての帰京です。なんと待ち遠しいことでしょう。今週の僕は、おそらく世界で一番長い一週間を味わう男になりそうです。

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