長谷工のDⅩ推進 施工図に替わる生産情報伝達手法により作業時間を15%削減 長谷工版BIMと型枠工事ソフトを連携

 株式会社長谷工コーポレーション(本社:東京都港区、社長:池上 一夫、以下、長谷工)は、ティエムソフト株式会社(本社:愛媛県松山市、社長:玉澤 和善)が進める「BIMコンバーター※1」の開発に協力いたしました。「BIMコンバーター」は、長谷工版BIMと型枠展開図※2を連携するソフトウェアで、この利用によって型枠展開図作成に欠かせない施工図が不要となるため、情報伝達業務やデータ入力業務の作業時間を従来と比べ15%削減することができます。今後、施工図に替わる生産情報伝達手法として、本格的な運用に向け試行を開始いたします。

 長谷工ではこれまでもDXを推進しており、BIM化による設計図書のデジタル化や加工帳作成ソフトの活用による協力会社の型枠展開図のデジタル化など、サプライチェーン全体で数多くの情報をデジタル化してきました。一方、デジタル化した各データを連携する情報伝達においては、施工図や型枠展開図の読み取りの間違いや入力間違いなどが削減されず、デジタル化による効果は限定的なものとなっていました。

 今回試行開始した生産情報伝達手法は、長谷工版BIM上に作成された設計データをBIMコンバーター経由で型枠展開図とデータ連携するため、読み取り間違いや入力間違いなどヒューマンエラーの防止になり、資材ロスの削減や品質向上につながります。また、情報伝達媒体を紙の施工図からデータに変えるため、施工図作成時の確認項目を、BIMモデル作成時に行うフロントローディングの業務フローに変更することで、情報伝達業務や入力業務の削減など業務が省力化されます。

 当社は今後も、デジタル化による情報連携の効果を最大限引き出す取り組みを加速し、サプライチェーン全体の品質向上と業務省力化を推進し、建設現場の働き方改革に寄与してまいります。

※1 BIMコンバーター…BIMで作成した施工図から、型枠展開図などへの連携専用ファイルを作成するソフト
※2 型枠展開図…Tenkai_Pro(型枠展開図作成ソフト)、Taiseki_Pro(型枠数量・コンクリート数量積算ソフト) の二種類のソフトウェア

※3 NC機械…材料を加工する際、人的作業ではなく数値情報で自動的に制御される工作機械

【長谷工コーポレーションのDX推進】

  1. 情報の一元化により、報告・伝達業務を削減
  2. 最新情報を常に共有し、手戻り・ミスを削減
  3. 生産情報の共有・連携により、承認・発注業務を削減
  4. 業務の見える化により、待ち時間、移動時間、探す時間等を削減
  5. データ利活用に伴う利用領域拡大により、新たな活用方法を創造し業務を削減